本記事では骨伝導ワイヤレスイヤホンの選び方と僕が実際に使ってみて良かったと感じたおすすめの骨伝導ワイヤレスイヤホンを4機種ご紹介しています。それぞれ仕事向け、スポーツ向け、エントリー向け、子供向けと特徴のある4機種となっています。
こんにちは。ここ最近、仕事中もイヤホンを装着する時間が増えてきているはしかんです。
社会情勢の変化によってリモート勤務が増えてきたので、一日中イヤホンをしていて耳が痛くなることもしばしば・・・。
そこで注目されているのが「骨伝導ワイヤレスイヤホン」です。
骨伝導ワイヤレスイヤホンはイヤホン自体を直接耳に入れる必要がないため耳が痛くなりにくく、長時間の使用に向いているデバイスです。
そこで本記事では、骨伝導ワイヤレスイヤホンに興味のある方やお探しの方向けに、骨伝導ワイヤレスイヤホンの選び方と実際に僕が使ってみて良かったと感じたおすすめの4機種をご紹介します。
気になるところまで読み飛ばす
骨伝導ワイヤレスイヤホンとは
直接耳にイヤホンを入れなくても聞こえる
読んで時のごとく、骨で音を伝える方式のイヤホンのことを「骨伝導イヤホン」と言います。
通常のイヤホンは小さなスピーカーを耳の中に装着し、空気の振動で音を鼓膜に伝えて聞こえるしくみです。イヤホンだけでなく、世間一般で「スピーカー」と呼ばれるほぼ全ての機種が空気振動によって音を伝えますよね。
骨伝導は空気の代わりに頭蓋骨を音を伝える媒体として利用します。
骨伝導イヤホンが音を発生する部分を「振動部」と言い、これを耳の少し前方の皮膚の薄い部分に当てるとあら不思議。耳の中にイヤホンを入れていないのに音が聴こえるわけです。
初めて使ったときは、なんだか頭の中に直接音が響いてくる感じで新鮮でした。
また、通常のイヤホンのように長時間装着していても疲れにくいという特徴もあります。
僕も在宅ワークなどでイヤホンを長時間装着する機会が増えてきたのですが、ずっとイヤホンを着けていると耳の中がめっちゃ痛くなるんですよね。
そのため、たまに外してちょっと休憩してまた着けるといった事を繰り返していました。
しかし骨伝導ワイヤレスイヤホンを使うようになってからは長時間装着しても当然耳の中は痛くなりませんし、きちんとフィットすれば装着していることを忘れてしまうほど体に馴染みます。
ときどき本当に装着したまま外出しようとして「あ、着けたままだったw」みたいなことが数回ありました。
耳を塞がないため周囲の音が聞こえる
当然なんですが、耳を塞ぐものがないので周囲の環境音が普通に聴こえます。
これにはメリットとデメリットがあります。
僕が初めて使った骨伝導ワイヤレスイヤホンはランニング中のBGM用に最適な本記事で後ほどご紹介する『Aeropex』でしたが、それまで使っていた通常のイヤホンと比べて、ランニング中の安心感が段違いです。
音楽を聴きながらランニングするのはとても気持ちよくて最高なんですが、公道には危険がつきもの。
いきなり後ろから猛スピードの自転車に追い越されてビックリしたり、歩道のない道で後ろから迫ってくる自動車が怖かったり、どうしても不安な部分がありました。
しかし骨伝導イヤホンを使うようになってから、そんな不安が軽減されて気持ちよく走れるようになり、現在はランニングのお供として欠かせない存在になっています。
通常のイヤホンに比べ音漏れしやすい
骨伝導イヤホンは構造的に音漏れしやすいです。
通常のイヤホンは耳の中に入れると共に密閉された状態になるため外に音が漏れにくい構造ですが、骨伝導イヤホンの場合は音を発生させる「振動部」が外に出ていて、さらに物理的に大きいため振動がそのまま音となって外側に漏れやすいんですよね。
そのため電車の中などで大音量で音を出すと周囲の人に全部丸聞こえになってしまいます。
小音量なら全く聴こえなくなるレベルまで音漏れを防ぐことはできるのですが、図書館やシーンと静まり返った場所では骨伝導イヤホンの使用はあまり向いていません。
ランニングなどのアクティビティーや仕事に向いている
骨伝導イヤホンにはここまでで解説したような特徴があるため、実際にさまざまなシーンで使ってみて感じたのは以下の2点。
- ランニングなどのスポーツと相性がとても良い
- 音声通話に向いておりTeamsやZoomなどを使う仕事に向いている
僕はガジェットが大好きなので、通常のワイヤレスイヤホンや片耳タイプのBluetoothヘッドセットも使っていますが、利用シーンに応じて使い分けています。
僕の利用シーン別ベストデバイス
- 通勤時・・・ワイヤレスイヤホンの『AirPods Pro 第2世代』
- オフィスや自宅での仕事中・・・マイクブーム付き骨伝導ワイヤレスイヤホン『Shokz OpenComm』
- ランニング・・・骨伝導ワイヤレスイヤホン『Shokz OpenRun Pro』
- 運転中・・・片耳Bluetoothヘッドセット『Plantronics Voyager 5200』
通勤中の電車内ではやはり音漏れが気になるのと、ノイズキャンセル機能が付いた『AirPods Pro』の方がBGMに集中できるので骨伝導イヤホンは使いません。
また、運転中の通話に『Shokz OpenComm』を使ってみたところ、通話品質には全く問題なく使えたんですが装着するのに両手が必要な骨伝導ワイヤレスイヤホン『Shokz OpenComm』に比べ、片手で装着できる片耳Bluetoothヘッドセットの『Plantronics Voyager 5200』の方が楽ちんでした。
骨伝導ワイヤレスイヤホンの選び方
どんなシーンで使うかをよく考える
まずは自分がどんなシーンで使うことが想定されるかを想像してみてください。
そして僕の経験に基づいた上記の利用シーンに当てはめてみてもらえるなら、電車の中での利用や静かな場所での利用をお考えの場合は骨伝導はあまりおすすめしません。
ランニングやウォーキング、お仕事でのご利用にはとても適しているデバイスなので、ぜひ骨伝導ワイヤレスイヤホンを検討してみてほしいです!
防水性能が高いものを選ぶ
骨伝導ワイヤレスイヤホンは防水性能が高いものが多いです。
理由はスピーカーのように水に気を使う部品少ないから。
骨伝導イヤホンの振動部はスピーカーではないので外側をまるっと樹脂で覆うことができますし、充電ポートについては独自の形状で防水性を高めるタイプのモデルであれば水に心配することなく使うことができます。
この記事でご紹介している機種は全て防水性能がIP55またはIP67というとても高い防水性能を持ったものです。
IP67等級は、防塵については最高ランクの6級(粉塵が中に入らない)で、防水は最高ランクから1つ下の7級(一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない)という性能。
IP55等級は、防塵は5級(有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない)で、防水も5級(あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない)というもの。
一言でいうと、IP55なら「軽く水洗い可能なレベル」で、「IP67なら水没させても問題なし」って感じです。
ランニングのように汗をかいたり突然の雨で濡れたりしても防水性能が高ければまったく問題なし!
汚れても水洗いもできるので清潔に保つことができます。
バッテリー持続時間はできるだけ長いものを選ぶ
骨伝導イヤホンは長時間装着していても疲れにくいので、自然と付けている時間が長くなりがちですが、頻繁に充電が切れるようではせっかくの長所が台無しです。
できれば満充電で使用可能な時間が6時間以上は欲しいところ。
仕事で1日中使うのであれば、8時間以上あると安心です。
後ほどご紹介する『Shokz OpenComm』はなんと最大16時間もバッテリーが持つという驚異的な持続時間を実現しているモデルなので、個別レビューも参考にしてもらえると嬉しいです。
完璧な音質を求めるなら骨伝導は向いてない
僕は骨伝導イヤホンを使う前は、音質に対して全く期待していませんでした。
それもあって、初めて骨伝導イヤホンの音を聴いたときは想像よりも音質が良くてビックリしたのですが、通常のイヤホンやヘッドホンと比較するとどうしても劣ってしまいます。
骨伝導イヤホンの音質の特性を一言で言うと、「高音域と中音域はクリアで聞き取りやすく、低音は弱い」と言った印象。
そのため、人の声はとても聞き取りやすく、通話にはとても向いています。
音楽鑑賞用として骨伝導を考えたとき、BGMとして軽く音楽を聴く程度であればまったく問題なく聴けるのでランニングなどにはとてもピッタリなんですがが、じっくりと腰を据えて高音質で音楽干渉をしたい!という目的にはまったく向いていません。
そのような使い方を想定している場合は通常のイヤホンやヘッドホンを購入したほうが幸せになれます。
ただし、どうしても高音質な骨伝導イヤホンが欲しいという方には後ほどご紹介する『OpenRun Pro』をおすすめします。おそらく想像よりも音質が良くて驚くはずです。
持ち運ぶ機会が多い場合はサイズをチェックしておく
最近は完全ワイヤレスイヤホンが主流になっていて、充電付きのケースとセットになっている場合がほとんどです。
しかもコンパクトでとても持ち運びしやすいのでポケットに入るので簡単に持ち出せます。
しかし骨伝導ワイヤレスイヤホンは、耳付近の頭蓋骨に振動部をピッタリくっつける必要があるので、左右が一体でネックバンドで繋がっている形状のものが主流です。
そのため、通常のワイヤレスイヤホンと比べてケースが大型になり、ポケットに入るようなサイズ感ではありません。
購入される際は、持ち運ぶ際にカバンに入るかどうかを事前に確認されることをおすすめします。
価格帯は1万円から2万円が主流
最後に価格ですが、エントリーモデルなら1万円を切る価格で購入可能です。
高いモデルになると2万円以内で購入できますがちょっと高額になってくるので、「骨伝導イヤホンって実際どうなの?」と気になる方は、まずはエントリーモデルで試してみるのがおすすめです。
今回ご紹介する骨伝導イヤホンの音質はどれもほぼ同じです。多少の差はありますが、聴き比べて初めて分かるくらいの差しかないので、どのモデルでも骨伝導の音質を体験することができます。
おすすめの骨伝導ワイヤレスイヤホン
それでは僕が実際に使ってみてレビューしたモデルをシーン別に4機種ほどご紹介します!
すべて骨伝導イヤホン界では一番メジャーなメーカーであるShokzの製品です。
モデル | OpenRun Pro | OpenMove | OpenComm | OpenRun (旧Aeropex) |
---|---|---|---|---|
位置付け | ハイエンド | エントリー | ビジネス | スタンダード |
Bluetooth バージョン | 5.1 | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
バッテリー持続時間 | 10時間 | 6時間 | 16時間 | 8時間 |
重さ | 29g | 29g | 33g | 26g |
防水性能 | IP55 | IP55 | IP55 | IP67 |
保証期間 | 2年 | 2年 | 2年 | 2年 |
標準価格 | 23,880円 | 11,880円 | 22,880円 | 17,880円 |
レビュー記事 | 記事を見る | 記事を見る | 記事を見る | 記事を見る |
Shokz OpenRun Pro(スポーツ向け)
まず最初は骨伝導ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデル。『OpenRun Pro』です。
これはShokzの製品ラインナップの中で最も音質が良く、最も高価なモデルです。
このモデルを使うまではずっとAeropexを使っていたのですが、その音質の差に驚きました。
最も違う点が低音の力強さ。
それまでの骨伝導イヤホンは、高音域から中音域は得意ですが低音域が苦手だったんですよね。しかしこのモデルは違います。Shokz独自の第9世代骨伝導技術(Shokz TurboPitchテクノロジー)を採用し、低音域がとても豊かになっており、音の厚みがまるで違います。
音質にもこだわりたいヘヴィーユーザーにおすすめの骨伝導ワイヤレスイヤホンです。
Shokz OpneRun(旧Aeropex)(スポーツ向け)
僕が初めて使った骨伝導ワイヤレスイヤホンがこの『Aeropex』です。
これを使い始めてからランニングのお供は骨伝導ワイヤレスイヤホンになりました。
現行機種はAeropexと外観は全く同じですが、『OpneRun』と改名され、急速充電機能が搭載されています。
ランニング時の上下動にも全く落ちる心配はありませんし、完全防水仕様なので汗にも強く、使ったあとも水洗いできるので常にきれいな状態で保管できます。
充電も独自のマグネットコネクターでとても簡単ですし、シリコン製のケースも付属していて、製品としてとても完成度の高いガジェットです。
Shokz OpenComm(仕事向け)
骨伝導ワイヤレスイヤホンにマイクブームが付いた『OpenComm』。
ノイズキャンセル機能付きで通話に特化したモデルなので、頻繁に電話をする方や、ZoomやTeams等を使ってWEBミーティングをされる方、インサイドセールスで営業される方などにピッタリのモデルです。
長時間装着していても疲れにくく、バッテリーも最大16時間使えるので、一日中ずっと使う方におすすめのモデルです。
Shokz OpenMove(エントリー向け)
骨伝導ワイヤレスイヤホンが初めての方におすすめの『OpenMove』。
1万円を切る値段で購入できるので、「骨伝導がどんなものか試してみたいな」という方にピッタリです。
低コストながらBluetooth5.0に対応、さらに6時間の連続再生が可能なうえ、29gの軽量ボディーに仕上げることに成功しています。
この価格でこの性能は正直すごいと思います。安いからと言って馬鹿にできないモデルですね。
まとめ
本記事では「骨伝導ワイヤレスイヤホンの選び方とおすすめの4機種」をご紹介しました。
骨伝導ワイヤレスイヤホンは直接耳にイヤホンを入れずに済むため耳が痛くなりにくく、環境音を遮らないため安全面を考慮する必要があるシーンにピッタリのデバイスです。
テレワークで長時間イヤホンをしていて耳が痛くなりがちな方にもおすすめしたいです。
よかったポイント
- 耳の中が蒸れたり痛くなったりしない
- 動いても全く落ちない
- 想像よりも音が良かった
- 防水性能が高く、気兼ねなく使えるうえ清潔に保てる
ちょっと気になったポイント
- 本格的な音楽鑑賞には向いていない
- 一般的なイヤホンやヘッドホンと比べて音漏れしやすいので静かな場所での使用には向いていない
- すこしサイズが大きめなので、持ち運びの際にポーチやカバンが必要
こんな方におすすめ
- テレワークでWEBミーティングを頻繁にされる方
- 仕事中に頻繁に電話をされる方
- インサイドセールスのオペレーターの方
- 在宅勤務で自宅のインターホンが気になる方
- BGMを聴きながらランニングしていて後ろから接近してくるチャリにビックリしたことがある方
通常のイヤホンに比べてちょっと特徴的な骨伝導ワイヤレスイヤホンですが、シーンに応じて使い分けるのがおすすめの使い方です。
一つ持っていて損はないデバイスですので、本記事が骨伝導ワイヤレスイヤホンに興味をお持ちの方の参考になれば嬉しいです。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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