本記事ではLANMEYの16インチ2.5Kモバイルモニター『S16Plus』をレビューしています。リフレッシュレート144Hz、アスペクト比16:10と16:9の切り替え機能搭載、タッチパネル搭載で、仕事からゲームまでこれ一台でカバーできる製品に仕上がっています。
解像度、色の表現力、リフレッシュレートなど、モバイルモニターを選ぶ際の指標はたくさんあり、高性能といえるモデルの価格帯も2〜3万円台にも見られるようになりました。
しかし、どちらかというとビジネス向けであったり、あるいはゲーム向けといった偏りのあるモデルが多く、全方位をカバーするモバイルモニターはなかなか多くありません。
そんななか、3万円前後で購入でき、ビジネス用途にも本格的なゲーミングモニターとしても使えるのが本記事でご紹介するLANMEY(ランメイ)『S16Plus』です。
このモデルをひとことで表現すると、「持ち運べる全部入りゲーミングモバイルモニター」です。
特徴的なのは144Hzの高リフレッシュレートでFPSゲームも楽しめたり、アスペクト比が16:10と縦が少し長いのでビジネス用途でも使えます。また、16:10のモニターの課題であったゲームで使うと画面が縦に伸びてしまう問題も、アスペクト比の切り替え機能を搭載したことで解消されています。
タッチパネルも搭載しているので、設定変更も直感的に操作可能。客先でのプレゼンなど、様々な用途で使用できます。
2.5KのIPS光沢液晶パネル採用で高精細な映像も楽しめ、これ一台でかなり遊べる仕上がりになっています。
ベゼルが狭い点もスタイリッシュで良きです。
LANMEY S16Plus の特徴
- 16インチIPS光沢パネル採用モバイルモニター
- リフレッシュレート144Hzに対応
- アスペクト比16:10 解像度2.5K(2560 x 1600)
- Nintendo SwitchやPS5など16:9の入力ソースの場合はアスペクト比16:9に変更可能
- タッチパネル搭載
- スタンド兼カバー付属
本記事ではそんなLANMEY(ランメイ)『S16Plus』を写真多めでじっくりレビューしていきます。
- 16インチ2.5Kの広大な表示領域で作業範囲を拡張できる
- 色域はsRGBカバー率100%で通常利用には全く問題ない美しさ
- Nintendo SwitchやPS5などのゲーム用途でも問題なく利用可能
- 144Hzのリフレッシュレートに対応
- スマホも投影可能
- スタンド兼カバーの展開に慣れが必要
本記事はLANMEY様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
LANMEY S16Plus の概要
LANMEY(ランメイ)はEHOMEWEIの姉妹ブランドとしてローンチした新しいブランドです。
EHOMEWEIのモバイルモニターは当サイトでもいくつかレビューしていますが、有機ELパネルやタッチパネルを搭載した製品を多くリリースしているのが特徴です。
スペック
ブランド | LANMEY(ランメイ) |
型番 | S16Plus |
ディスプレイサイズ | 16インチ |
アスペクト比 | 16:10(16:9に切り替え可能) |
パネル種類 | IPS液晶 |
表面仕様 | グレア(光沢液晶) |
解像度 | WQXGA (2560 x 1600) |
リフレッシュレート | 最大144Hz |
最大輝度 | 500 cd/m² |
コントラスト比 | 1500:1 |
色域 | sRGB 100% |
映像入力端子 | USB Type-C x 2、Mini-HDMI |
その他のポート | OTGポート(Micro-USB)、3.5mmイヤホンジャック |
スピーカー | 1W x 2 |
VESA | 非対応(別売りのマグネットスタンドあり) |
本体サイズ(実測値) | 高さ:234mm 幅:354mm 厚み:9.5mm |
本体重量(実測値) | 約986g(カバー込みで1,281g) |
付属品と外観
内容物はこちら。
- モニター 本体
- スタンド兼カバー
- USB Type-C to Type-C ケーブル(映像用) 1本
- USB Type-C to Type-C ケーブル(電源用) 1本
- USB Type-A to Type-C ケーブル(電源用) 1本
- HDMI to Mini-HDMI ケーブル 1本
- 30W 電源アダプタ
- 保護フィルム 1枚(光沢フィルム)
- クリーニングクロス
- クイックスタートガイド
- マニュアル
モニター本体のディスプレイ面は、タッチパネル対応ということもあり、ベゼル部分も含めてオールフラットな1枚のパネルになっています。ペゼル幅は実測値で上部と左右が5.5mm。下部が14.5mm。16インチという大きさもあり、非常にベゼルがせまく感じます。
背面もなにもありません。
一般的によくある背面の形状としては、モニターの下の部分だけ厚みがあり、上部は5mm程度の厚みで2段の厚みになっているタイプ。しかしこのモデルは上に向かった徐々に厚みが薄くなっていくデザインで、この形状はモバイルディスプレイとしては初めて見ました。
ちなみに、中央部分にマグネットが内蔵されており、付属のスタンド兼カバーがしっかり吸着し倒れにくい設計になっています。また、今後マグネット吸着型のモニターアームも別途発売予定とのこと。
スタンドを使って設置した状態。
背面のスタンドはこのようにモニターに吸着します。
この吸着部分を上下に動かすことで、角度の調整が可能です。
吸着部分をモニターの上部までずらすと一番寝かせた状態に。中央付近まで下げると直立した状態になります。無段階で調整できるので、好きな角度に固定可能です。
入力端子はディスプレイに向かって左側にあります。
映像入力はUSB Type-CポートとMini-HDMIに対応しています。
USB Type-Cは2ポートあり、どちらのポートも映像、電源供給に対応。
その他、Micro-USB端子(OTGポート)も備えており、変換アダプタを介してUSB端子としてキーボードやマウスを接続して使うことも可能です。
右側面にはメニューボタンと上下選択スイッチ兼決定ボタン、3.5mmイヤホンジャックがあります。
上下の選択キーは音量調整や輝度調整のクイック設定時に使用する程度で、モニターの設定はタッチパネル操作で完結してしまいます。
大きさと重さ
16インチというサイズは、一般的な15.6インチのモバイルモニターと比較すると少しだけ大きなサイズです。
13インチのMacBook Airと並べると少し大きめなサイズ感であることが分かります。2.5Kかつアスペクト比16:10の少し縦長の表示領域で、一度に表示できる情報量が格段に増えます。
大きさは、高さ:234mm、幅:354mm、厚み:9.5mm。厚みに関しては、一番下の最も厚みのある部分が9.5mmで、上に向かってなめらかに薄くなっていき、一番上の最も薄い部分で5.2mmでした。十分に薄いと言えます。
重さはモニターのみで986g。カバー込みで1281gでした。
重さに関しては若干重たい部類に入りますが、持ち運びに支障が出るほど影響はないでしょう。
設定メニュー
設定メニューは右側面のメニューボタンを押して表示させます。
メニューが表示されたあとはタッチパネルによる直感的な操作が可能です。
設定画面は大きく4つに別れています。
- 1ページ目・・・明るさ・コントラスト・音量・入力切り替え・色のプリセット
- 2ページ目・・・色合い・彩度・色温度の調整
- 3ページ目・・・言語・HDR・3Dサウンド・ブルーライトカット
- 4ページ目・・・アスペクト比・の切り替え
LANMEY S16Plus の特徴とメリット
16インチ2.5Kの広大な表示領域で作業範囲を拡張できる
一番のメリットは、16インチ2.5Kの広大な表示領域を手に入れられるというところ。
しかも、アスペクト比が16:9(2560 x 1440)ではなく16:10(2560 x 1600)で縦の表示領域が通常よりも160pxほど広くなっています。
ノートPC1台で作業する場合の環境と比較すると、一度に表示できる情報量が格段に増えるため、作業効率の向上が期待できます。
色域はsRGBカバー率100%で通常利用には全く問題ない美しさ
キャリブレーションツールを使ってLANMEY『S16Plus』の色域を測定した結果がこちら。
LANMEY S16Plus の色域 測定結果
カラースペース | 色域カバー率 |
---|---|
sRGB | 100% |
NTSC | 73% |
AdobeRGB | 78% |
P3 | 81% |
光沢液晶パネルも相まって、映し出される映像はとても美しいです。
MacBook Airの色表現力と比較しても見劣りしないので、Officeを使った仕事はもちろん、ゲームからクリエイティブまで一通りなんでもこなせます。
LANMEY S16Plus の明るさ コントラスト比 測定結果
明るさは100%で207cd/m²。コントラスト比は980:1ということで、スペック上の数値からは少し劣った実測値となりました。
Nintendo SwitchやPS5などのゲーム用途でも問題なく利用可能
この製品はNintendo SwtichのType-Cケーブル1本接続による投影に対応しています。
18Wの電源アダプタが付属している商品が多い中、この製品の場合は30W出力に対応したアダプタば付属しているため、別途高出力のアダプタを用意する必要もありません。
出力が弱いと、Switchに電源が供給されないため充電できないのですが、そのような心配もありません。
また、アスペクト比16:10のモニターの欠点の一つとして、16:9の映像を入力すると縦に伸びた画像になってしまう点がありますが、このモニターはそのような心配がありません。
アスペクト比の選択画面で、入力ソースに応じて正しい縦横比で表示させることができます。「自動」にしておけば、勝手に切り替わってくれるので便利です。
PS5も16:9でHDMI入力ですが、自動的に判別されて正しい縦横比でプレイ可能。
映像も美しく、パーソナルモニターとして様々な用途で活躍してくれます。
144Hzのリフレッシュレートに対応
スペック通り144Hzでの表示が可能であることを確認できました。
PS5のモニターテストでも、120Hzでの表示テストをクリアしましたし、testufo.comによるテストにおいてもスペック通り144Hzでの表示を確認しました。
持ち運び可能なゲーミングモニターとしても使用可能です。
スマホも投影可能
DP Alt Mode対応のAndroidスマホも付属のType-Cケーブル1本で投影可能です。テストで使っている機種はXperia 5 Ⅲです。
スマホ画面で視聴するYouTubeよりもだんぜん大画面で見れるので、このような使い方もありです。
ちょっと感じたデメリット
スタンド兼カバーの展開に慣れが必要
一度慣れてしまうと全く問題ないのですが、持ち運び時のスタイルからスタンドに立てて使用するスタイルに変更する際の手順に少し癖があります。
展開の流れはこちら。
まず、縦に置きます。
上側のカバーを外します。
そのままカバーをデスクに展開します。
モニター下部のマグネットで吸着している部分を外して180°回転させます。
モニター下部をマグネット部分にくっつけます。
展開していたカバーを持ち上げます。
モニター背面のマグネット部分にくっつけて、角度を調整したら設置完了です。
モニターの性能に関する欠点ではないのですが、モニターを一度持ち上げて180°回転させる必要があるため、モニターを落下させないように少し注意する必要があります。
LANMEY S16Plus のレビューまとめ
本記事では、LANMEYの16インチ2.5Kモバイルモニター『S16Plus』をレビューしました。
1台で仕事から本格的なゲームまで、様々な用途で使える非常にバランスの取れた一台です。
メリット | デメリット |
---|---|
16インチ2.5Kの広大な表示領域で作業範囲を拡張できる 色域はsRGBカバー率100%で通常利用には全く問題ない美しさ Nintendo SwitchやPS5などのゲーム用途でも問題なく利用可能 144Hzのリフレッシュレートに対応 スマホも投影可能 | スタンド兼カバーの展開に慣れが必要 |
はしかん評価
品質 | タッチパネルのため一枚ガラスになっており、シンプルかつ剛性感のある造り。ベゼルも狭く所有欲を満たしてくれる | |
画質 | 2.5Kの解像度と、sRGBカバー率100%の色表現力、そして光沢液晶パネルにより美しい映像を楽しめる | |
使い勝手 | Type-Cは両方とも映像・電源供給に対応し、モニター設定はタッチパネルで操作性も良い | |
持ち運びやすさ | 付属のスタンド兼カバーがディスプレイ面のみカバーする構造になっており、傷が付かないか少し心配になるが薄さは問題なし | |
拡張性 | タッチパネルやOTGポートも搭載しており、多機能。様々な使い方ができる1台 |
こんな方におすすめ
- 高リフレッシュレートのモバイルモニターがほしい
- 表示領域をできるだけ確保したい
- できるだけ多機能な製品がほしい
2.5Kの解像度でFHDでは味わえない高精細で美しい映像を楽しめますし、タッチパネルやアスペクト比の自動調整機能を搭載するなど痒いところにも手が届く一台に仕上がっており、不満点が少なくとても満足度の高いモバイルモニターです。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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