本記事ではEHOMEWEIの有機ELパネル搭載15.6インチ4Kモバイルモニター『O156DSL』をレビューしています。4K有機ELパネルが映し出す美しい映像を存分に楽しめ、さらにスタイラスペンで液タブとしても可能用可能。Switchも接続でき、業務からエンタメまでオールマイティーに使える1台です。
モバイルモニターを10台以上レビューしているモバイルモニターオタクの”はしかん(@hashikan3)”と申します。
有機ELパネルを採用した15.6インチ 4Kモバイルモニター EHOMEWEI『O156DSL』をレビューします。
一言でこのモバイルモニターを表現すると、「高性能かつ多機能だけどちょっと高価なモバイルモニター」。
まずは何と言っても15.6インチ4K解像度の有機ELパネルが映し出す、コントラストが高い映像美。
液晶パネルと違い、残像感がなくクッキリとした映像を楽しめるのも有機ELの特徴です。
映像入力はType-C入力とMini-HDMI入力に対応。タッチパネルも搭載し、さらに付属のスタイラスペンを使えば液タブとしても活用できる全部入りモデル。
もちろんNintendo SwitchもUSB Type-Cケーブル1本での接続に対応し、DisplayPort Alternate Mode対応のスマートフォンも投影可能です。
これだけの高スペックのため、お値段が少し高めではありますが、1台で全てのことをこなせるモデルを探している方にはオススメのモバイルモニターです。
EHOMEWEI O133DSL の特徴
- 15.6インチ4K有機ELパネルから映し出される美しい映像を楽しめる
- 進化した充電式のスタイラスペン(4096段階の筆圧感知)が付属しており、液タブとしても使える
- Nintendo SwitchやスマホもType-Cケーブルで投影可能
- すぐに持ち出せるケースも付属
- 保護フィルムが2種類(ペーパーライク/光沢)付属
- モバイルモニターだけど4K有機ELの映像美を堪能できる
- DCI-P3カバー率98%の高い色域でクリエイティブにも使用可能
- タッチパネル&スタイラスペン対応で液タブとしても使える
- Nintendo SwitchやスマホもType-Cケーブルで接続可能
- 本体が熱くなる
本記事はメーカーのEHOMEWEI様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
EHOMEWEI O156DSL の概要
スペック
メーカー | EHOMEWEI |
型番 | O156DSL |
ディスプレイサイズ | 15.6インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
パネル種類 | 有機EL |
表面仕様 | グレア(光沢液晶) |
解像度 | UHD (3840 x 2160) |
リフレッシュレート | 最大60Hz |
最大輝度 | 500 cd/m² |
コントラスト比 | 100,000:1 |
色域 | DCI-P3 100% |
映像入力端子 | USB Type-C、Mini-HDMI |
スピーカー | 1W x 2 |
VESA | 非対応 |
本体サイズ(実測値) | 高さ:226mm 幅:357mm 厚み:13.4mm(デイスプレイ部:6mm/土台部分:7mm) |
本体重量(実測値) | 約934g |
スペックはカタログ値ですが、一つ気になったのがモニターの厚みの数値情報です。
Amazonの商品説明には、「ディスプレイ部の厚みが4mm」と記載されているのですが、実測値だと6mmあります。また、折りたたみ式の土台部分の厚みも実測値で7mmありますので、合計で13mmちょっとあります。
商品説明にも付属のユーザーガイドにも厚み4mmと記載してあり、どうやって測ったら4mmになるのか謎なのですが、実測値では6mmあることをここでお伝えしておきます。
ちなみに、15台以上のモバイルモニターをレビューしてきましたが、2023年6月現在、4mmの厚みのモニターは一度も見たことがありません。最薄で5mmのモデルがありました。
4mmだと、逆に強度に問題が出てくるのではないかと思いますし、6mmでも十分薄いです。
ちなみに、このモニターにはほぼ同等の性能でサイズが13.3インチに小型化された『O133DSL』というモデルもありますので、小さめのモニターが好みの方はこちらの選択肢もあります。
付属品と外観
内容物はこちら。
- モニター 本体
- USB Type-C to Type-C ケーブル 1本(映像投影用)
- USB Type-C to Type-C ケーブル 1本(充電用)
- USB Type-A to Type-C ケーブル 1本(充電用)
- HDMI to Mini-HDMI ケーブル 1本
- 30W UWB Type-C充電アダプタ
- スタイラスペン(充電式)
- 交換用ペン先 2本
- ペン先交換用ピンセット
- キャリングケース
- フィルム 2枚(光沢フィルム、ペーパーライクフィルム)
- クリーニングクロス
- クイックユーザーガイド
- クイックユーザーマニュアル
付属品は非常に充実しています。
充電アダプタは18Wタイプのものが多い中、30Wに対応していたり、キャリングケースはもちろん、フィルムまで付属しています。
ちなみに、モニター本体には初期状態でペーパーライクフィルムが貼り付けられていました。つまり、フィルムは3枚付属していることになります。
とてもしっかりしたキャリングケースも付属してくるので、すぐに持ち運ぶことができます。
ある程度厚みがありクッション性も高いので、荷物が多いカバンに入れても安心です。ケーブルを収納できるサイドポケットもついています。
クイックスタートガイドやマニュアルも充実しています。
こちらが付属のフィルム。光沢ありのフィルムと、ペーパーライクフィルムの2枚が別で付属しています。
ディスプレイ正面。ロゴや無駄な装飾が一切ないシンプルなデザインです。
背面。厚さ6mmの薄い1枚の板になっています。下部のヒンジで土台となる本体部分と連結されています。
横から見るとL字型をしています。
ヒンジ部分は無段階で調整可能。90°の直角状態からだいたい45°程度まで倒すことができます。
表示を180°反転させて、液タブのようにして使うことも可能です。
映像入力ポートは向かって左側に集約されています。
左からMini-HDMIポート、USB Type-Cポートが2ポート、USB Type-BのOTGポートが搭載されています。OTGポートには変換アダプタを介して外付けキーボードやマウスを接続可能です。
右側面にはメニューボタンとダイヤルスイッチ、そして3.5mmイヤホンジャックが搭載されています。
メニューボタンを押すとモニター本体の設定メニューが表示されますが、それ以降の操作はタッチパネル操作になりますので操作性は高いです。
ベゼル幅は上側、左右共に約5mmで、かなり狭いです。
最初からペーパーライクフィルムが貼り付けられているので、少し端の方に気泡が入っていますが、このあたりはご愛嬌。もちろんこのまま使って何ら問題はありませんが、光沢ありのヌルヌル画面がお好みの場合は剥がせばOKです。
下側のベゼルは約26mmとなっています。
タッチパネルなので、非常にフラットなデザインとなっています。
底面には滑り止めのゴム足が4箇所に貼り付けられており、しっかりと設置できます。
付属のスタイラスペンは充電式になっています。付属のUSB Type-Cケーブルで充電可能です。
ペン先は交換可能で、ペン先2本と交換用のピンセットも付属しています。
交換する際は、ピンセットでペン先を引っ張って外し、新しいペン先を差し込むだけ。
Windows PCと接続し、CLIP STUDIO PAINTでペンの書き心地を試してみました。
ペンを画面に近づけると、ペン先がタッチパネルに触れる前にポインターが表示されます。
4096段階の筆圧検知と、45°の傾き検知に対応しており、ペンを画面に押し付ける力の強弱によって、細かい表現が可能です。
設定メニューから「180°反転」ボタンをタップすると、モニター側で画面の上下を反転できます。
この時、PC側の設定は変わっていません。
ディスプレイをひっくり返して液タブモードとして使用できます。
タッチパネルは指でも操作可能。左手で画面を拡大縮小しながら、ペンで描くといった作業が可能。ペンでしか記入できないので、操作性は高いです。
13インチのMacBook Airと並べると少し大きなディスプレイ面。作業領域が広がります。
大きさと重さ
サイズは、高さ:223mm、幅:357mm、厚み:13.4mm(デイスプレイ部:6mm/土台部分:7mm)。
重さは実測値で934g。見た目相応の重さです。
設定メニュー
設定メニューを表示する際は、右側面にあるボタンを押します。
その後はタッチパネルまたはスタイラスペンにて操作が可能。直感で操作できるので、操作性は高いです。
設定画面は3ページ構成。1ページ目で明るさやコントラスト、音量がスライダーで調整可能です。また、カラープリセットの選択や入力切り替え、画面の上下反転が可能です。
2ページ目で色合いの調整が可能です。
3ページ目で言語設定やHDRの切り替え、FreeSyncのON、OFFが可能です。
EHOMEWEI O156DSL の特徴とメリット
色域はDCI-P3カバー率98%と非常に高い
『O156DSL』は非常に美しい映像を楽しめます。
ディスプレイが持つ色の表現力を測定できる機器「キャリブレーションツール」を使って『O156DSL』の色域を測定した結果がこちら。
EHOMEWEI O156DSL の色域 測定結果
カラースペース | 色域カバー率 |
---|---|
sRGB | 100% |
NTSC | 96% |
AdobeRGB | 98% |
P3 | 98% |
カラースペースという各規格の範囲に対し、『O156DSL』が表現できる色がどの程度適合しているかを数値で表したものなのですが、数値が100%に近いほど、そのカラースペースの色を表現できるということになります。
なかでも厳しいのが、AdobeRGBとP3という規格。この数値が100%に近いと、非常に高性能なモニターということになります。Apple製品のディスプレイは非常に美しいのですが、このP3が100%に近い値を満たしています。
つまり、『O156DSL』はApple製品に匹敵するほどの美しさを誇るということ。
また、色表現力が高いため、クリエイティブ用途にも使用可能です。
EHOMEWEI O156DSL の明るさ コントラスト比 測定結果
コントラスト比は明るさ100のときに4500:1という数値をマークしています。
液晶ディスプレイの一般的なコントラスト比は1000:1ですが、その4.5倍という結果になりました。
また、明るさ100%でも黒が0.06のままというのが有機ELの特徴を表しています。
筆圧感知スタイラスペンで液タブとしても使える
4096段階の筆圧感知と45°の傾き感知が可能なスタイラスペンが付属しており、手書き入力やタッチ操作が可能です。
美しい映像が楽しめるうえ、タッチパネルにも対応しているので、非常に多機能。
現状、筆圧感知機能を使おうとすると、Windows PCのみの対応となっており、MacBookなどではタッチパネルのみ利用可能です。
Nintendo SwitchやスマホもType-Cで投影可能
Nintendo Switchも付属のType-Cケーブルで接続可能です。
反応も全く遅延なく、大画面で快適にゲームを楽しむことができます。
また、DisplayPort Alternate Mode対応のスマートフォンも投影することが可能です。
スマホの小さな画面ではなく、大きな画面でYouTube動画を楽しむなんてことが可能です。
ちょっと感じたデメリット
底面がけっこう熱くなる
使っていて気づいたのですが、この土台となる本体部分がけっこう熱くなるということ。
しばらく使っている状態で底の部分を触ると、「熱っ!」と声が出るくらい熱くなります。
2週間程度使って、熱くはなるものの特に不具合は起きてはいませんので問題はないのですが、少し心配になるくらい熱くなるので、デメリットとして挙げておきます。
EHOMEWEI O156DSL のレビューまとめ
本記事では15.6インチ4K有機ELモバイルモニター EHOMEWEI『O156DSL』をレビューしました。
シンプルな外観かつ高機能で、1台あれば業務からエンタメまで幅広く使えるモバイルモニターです。
メリット | デメリット |
---|---|
有機ELパネルの発色の良さと4K解像度により高精細な映像を堪能できる 4096段階の筆圧感知と傾き感知対応スタイラスペンが付属しており、液タブとしても使える(筆圧感知はWindowsのみ対応) Nintendo SwitchやスマホもType-Cケーブルで接続可能 | 本体が熱くなる |
はしかん評価
品質 | シンプルな外観で、進化したスタイラスペンも充電式で良い | |
画質 | 4K有機ELパネルの圧倒的な映像美を楽しめる | |
使い勝手 | タッチパネルによる快適な設定操作が可能 | |
持ち運びやすさ | 丈夫なケースが付属しており、すぐに持ち出し可能 | |
拡張性 | 多機能で、エンタメから業務まで様々な用途で使える |
こんな方におすすめ
- モバイルモニターがほしいけど、画質にはこだわりたい
- 小さくても4K画質の美しい映像を楽しみたい
- たまに液タブも使っている
数あるモバイルモニターの中で、画質については間違いなくトップクラスのモデル。
場所にとらわれず、美しい映像を楽しみたい方にオススメしたい1台です。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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