本記事では、Oladanceのウェアラブルステレオ『Oladance OWS Sports』をレビューしています。スポーツシーンに特化した耳をふさがないワイヤレスイヤホンで、骨伝導とは違う自然な音質を楽しめるのが特徴です。
音楽を聞きながらランニングするのが唯一の心の癒やしです。どうも”はしかん(@hashikan3)”と申します。
イヤホンしながらランニングいていて、ヒヤッとしたことはありませんか?
僕も過去に何度か、後ろから迫ってくる車や自転車の音に気づかず驚いた経験が何度かあります。
そのため、ここ数年間は耳を塞がない骨伝導ワイヤレスイヤホンを愛用していたのですが、久しぶりにイヤホンを入れ替えることにしました。
その新しいイヤホンが本記事でレビューするウェアラブルステレオ『Oladance OWS Sports』です。
『Oladance OWS Sports』はクラウドファンディングマクアケで、2024年2月にリリースされたオープンイヤー方のワイヤレスイヤホンです。
イヤホンとは違い、「スピーカーを装着する」といった感覚のデバイスです。
耳を塞がずに装着できるワイヤレスイヤホンで、周りの環境音を遮らないためランニングなどのアクティビティーを安全に楽しむのに向いています。
入れ替えた理由はこちら。
- 自然でナチュラルな音質。しかも高音質!
- IPX8の防水性能で気兼ねなく洗える
- 軽い付け心地と落ちない安心感
初代「Oladance」の音が籠もった感じが一切なくなっていて、音質が明らかに良くなってるのに驚きました!
環境音を遮る事なく、高音質でBGMを聴きながらのランニングは最高です!
本記事ではそんな『Oladance OWS Sports』を写真多めでレビューしていきます!
- 自然でナチュラルな音質。しかも高音質!
- IPX8の防水性能で気兼ねなく洗える
- 軽い付け心地と落ちない安心感
- カナル型と比較すると音漏れはする
- ケースが大きめでカバンに入れたときに嵩張る
本記事はメーカーのOladance様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
Oladance OWS Sports の概要
それでは『Oladance OWS Sports』の概要をチェックしていきましょう。
スペック
詳細スペックはこちら。
ブランド | Oladance |
商品名 | Oladance OWS Sports |
型番 | OLA 08 |
色 | グレー、シルバー、イエロー、ピンク |
装着方式 | OWS(Open Wearable Stereo)方式 |
ドライバー | 23mm × 10mm ダイナミック型 |
インピーダンス | 22Ω |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.1 |
コーデック | SBC / aptX / aptX HD |
プロファイル | A2DP / HFP / AVRCP |
使用時間 | 最大15時間 |
最大待機時間 | 15日間 |
充電時間 | 2時間 |
バッテリー容量 | 150mAh |
大きさ | 幅 101.6mm x 奥行 128.7mm x 厚み 44.9mm |
重さ | 25.9g |
材質 | セラミック・スキン、形状記憶チタンワイヤー |
防塵防水性能 | IPX8等級(継続的に水没しても内部に浸水することがない) |
アプリ対応OS | iOS / Android |
カラバリはグレー、シルバー、イエロー、ピンクの4色。
スポーツ特化型モデルだけあって、どれもスポーティーな色合いです。
防水性能が9段階のうち最高等級のIPX8に対応していて、プールでも使えるほど。日常的な恩恵としては、ランニング後に気兼ねなくじゃぶじゃぶ洗えるところが素晴らしいです。
外観と付属品
内容物はこちら。
- Oladance OWS Sports 本体
- ハードケース
- 充電ケーブル 1本
- ユーザーガイド
- ブランドカード
- 保証書
ケースは硬いフェルト生地のような質感。
ケースを開くと本体が収納されています。
真ん中のフタを開くと充電ケーブルの収納スペースがあります。マグネットで閉まるようになっているので、出し入れも簡単ですし、ケーブルが飛び出す心配もありません。
僕が選んだのはシルバーのもの。耳の位置に来る外装部分がシルバーで、本体はグレーとなっています。耳の後ろの部分にOladanceの文字がプリントされています。
右側側面も同様のデザインです。LEDインジケーターとマイク穴らしき穴があります。
音の出口となる部分はかなり耳に近い位置になるように設計されています。
できるだけ耳に近づけることによって、迫力のある低音もダイレクトに耳に響く設計になっています。
操作ボタンはスピーカー部分の上部に配置されています。
右側には音量調整ボタンが2つ付いていて、前側が音量UP、後ろ側が音量DOWNになっており、UP側を長押しすることで電源ON/OFFが可能です。
左側にあるボタンがマルチファンクションボタン。音楽再生のコントロールが可能です。操作方法は専用アプリによって変更が可能。初期設定だと1回押しで再生・停止、2回押しで曲送り、3回押しで曲戻しとなっています。
本体右側の下側部分に充電端子があり、IPX8を実現するため専用の充電端子になっています。汎用性はありませんが、USB端子のようにフタを開け閉めする手間がありません。
付属の充電ケーブルはマグネット吸着する設計になっており、簡単に脱着できます。充電中は赤いLEDが点灯します。
重さと大きさ
本体の大きさは、幅 101.6mm x 奥行 128.7mm x 厚み 44.9mm。
ネックバンドがあるので、必然的にサイズは大きめです。
スポーツモデルは落下防止のためネックバンドタイプのイヤホンが多いですが、他社のネックバンドタイプのイヤホンとほとんど同じ大きさです。
ケースもネックバンド部分に合わせて大きくなっています。
「AirPods Pro2」や「初代Oladance」、「Shoks OpenRun Pro」のケースを並べてみると最も大きいのが『Oladance OWS Sports』となっています。
厚みも結構あるので、持ち運ぶことが多い方は少しカバンに余裕を持たせて置く必要があります。
本体の重さは実測値で25.9g。カタログ値とピッタリでした。
「初代Oladance」は左右合わせて25.47g。「Shokz OpenRun Pro」は28.23g。
初代から少しだけ重くなっていますが、ネックバンド含めて0.43gしか差がないのも凄いです。
筆者がランニングするときにいつも持って走っているガジェットたちがこちら。
ネックバンドタイプのイヤホンはランニング専用として使っていて、普段持ち運ぶことがないので個人的には不満を感じていないのですが、持ち運び前提の方は大きさに注意が必要です。
操作方法
操作は本体上部に搭載された物理ボタンで行います。
右側に音量調整ボタン兼電源ボタン、左にマルチファンクションボタンがあります。
音楽を聴くときの操作
- マルチファンクションボタンを1回押す:曲の再生・停止
- マルチファンクションボタンを2回押す:曲送り
- マルチファンクションボタンを3回押す:曲戻し
- マルチファンクションボタンを長押し:ボイスアシスタントの起動
- +ボタンを1回押す:音量アップ
- −ボタンを1回押す:音量ダウン
- +ボタンを長押し:電源ON/OFF
- +−ボタン同時押し:工場出荷状態にリセット
通話時の操作
- マルチファンクションボタンを1回押す:電話に出る
- マルチファンクションボタンを2回押す:電話を切る
- マルチファンクションボタンを3回押す:動作なし(設定で通話ミュートに変更可能)
専用アプリ
専用アプリで音質の調整や機能の割り当てが可能です。また、高音質コーデックaptX HDで聴きたい場合もアプリで有効にする必要があります。
アプリはiOSおよびAndroid両方でリリースされています。
Oladance
Shenzhen Dancing Future Technology Ltd.無料posted withアプリーチ
アプリを起動してログインし、機器を登録することで設定が可能となります。
音質の設定では、「デフォルト」「迫力のある低音」「クリアな人の声」の3種類のプリセットから選択することができます。
「カスタム」でイコライザーを自分好みに調整することも可能です。色々試した結果、個人的にはこの設定が低音から高音までしっかり聴けてベストでした。
マルチファンクションボタンの操作方法も自分好みにカスタマイズ可能です。音楽を聴く時と通話時で別れているので、細かく設定できます。
設定のメイン画面。バッテリー残量のチェックや左右の音量バランスも調整できます。
「機能の選択」でマルチポイント接続モードと高音質モードを切り替えることができます。aptX HDで聴きたい場合はここで機能を切り替える必要があります。マルチポイント接続で使えるコーデックはSBCとAACになります。
アプリ内でマニュアルも確認できるので、操作方法を忘れてもすぐに確認できます。
Oladance OWS Sports を使ってみた感想
音質。素晴らしいです。
「初代Oladance」も良い製品だったのですが、音質がすこし籠もって聞こえるところが個人的に少し残念だと感じていました。そのため、今回のOWS Sportsでどれだけ音質が改善されているのか非常に興味がありました。
『Oladance OWS Sports』の音を初めて聞いた時、初代のような籠もったような音ではなく、非常に自然な音質に驚きました。
Jazz、POPS、クラシック、ハウス等、様々なジャンルを一通り聴いてみましたが、低音から高音まで非常にバランス良く鳴ってくれます。これならカナル型から移行する人も全く違和感なく音を楽しめるはずです。
僕が一番気になっていたのが低音の再現力ですが、初めてウェアラブルステレオを使う人にとって、一番気になるのが低音がどの程度鳴るのか?というところではないかと思います。
安心してください。しっかり鳴ります。
もちろん、高音質と言ってもカナル型の有線イヤホンのような本格的高音質とは違いますが、低音から高音までバランスよく美しいサウンドを奏でてくれます。
耳に直接入れていないのになんでここまで低音までしっかり聞こえるのか?と疑問に思いましたが、やはり通常のカナル型では考えられないような超大型の 23mm × 10mm ダイナミック型ドライバーが威力を発揮しているようです。
気兼ねなく洗えるの最高!
IPX8という規格は、0〜8まで9段階あるIPX等級のうち最高ランク。
水の中でも使えるため、使おうと思えばプールでも使えてしまいます。
ランニング等のアクティビティーで日常的に使う場合、受ける恩恵としては汚れても水で気兼ねなく洗えるところ。あと、突然の雨でも気にしなくてよいところでしょう。
僕もランニングのあとは必ず全てのガジェットを水洗いしていますが、この『Oladance OWS Sports』も全く問題なく水洗いできます。
水洗いしたあとは乾いたタオルで水気を拭き取ってケースに入れて保管しています。
ちなみに水洗いした直後に音を聞いてみたところ、スピーカー部分に入った水によってしばらく音に違和感を感じましたが、乾いたら元の音に戻りました。
この感じだとプールで泳ぎながら使うのは少し厳しいのではと感じましたが、完全防水の安心感はストレスフリーで最高です。
軽い装着感で異物感ゼロ!
ウェアラブルステレオの特徴の一つが、耳にイヤホンを入れなくてよいので、異物感が全くないところ。
また、骨伝導のように側圧を感じることもないので、最も何も装着していない状態に近くなるデバイスの一つです。
耳に引っ掛けるので耳の上部に少し本体が接触する格好になりますが、本体も約25gと軽いため、耳への負担も最小限に抑えられています。形状も耳にフィットするよう設計されているため、長時間使っていても痛くなりにくいです。
ランニング時も本体が暴れるような事はまったくなく、もちろん落下の心配もありません。
ランニングがますます楽しみになりました!
音質比較とマイク性能
音質にはかなり満足しています。(正直ノイキャンが不要であれば、スポーツ専用じゃなくても普段使いでガンガン使いたい程です。)
アプリでイコライザーを少し調整していますが、低音から高音まで非常に透き通った音質で、ずっと聴いていたくなるほど。
初代Oladanceとは一線を画す音質で、かなり進化していると感じました。
また、aptX HDにも対応しているため、対応したスマホであればさらに高音質で音を楽しむことが可能です。(aptX HDで聴くにはアプリでの設定変更が必要です。aptX HDを有効にすると、マルチポイント接続機能がOFFになります。)
AirPods Pro2 との比較
構造や機能が違うため、単純に音質だけを比較するのは難しいですが、それぞれの良さがあります。
AirPods Proシリーズは多くのユーザーが利用しており、説明するまでもないかと思いますが、カナル型かつノイズキャンセル機能が付いているところが音質の感じ方に大きく影響しています。ノイズキャンセル機能によって無音の環境が生まれ、その上にBGMが乗ってくるのでどんな環境でも再生する曲に集中できます。そのため、電車やバスの中のような雑音が激しい環境でもコンテンツに集中したい場合には「Air Pods Pro2」が向いています。
一方、『Oladance OWS Sports』は周りの環境音がストレートに耳に入ってきます。ノイズキャンセル機能のような一旦白いキャンバスを準備するといった下地を整えるような概念が全くなく、今あなたが聞いている周りの音がベースとなります。その上に音が乗ってくるので、まずそこの根本が違います。
図書館のような静かな場所で『Oladance OWS Sports』を聴いた場合で言うと、小さな高音質スピーカーを耳の両側に置いたようなイメージで、しかもそれがイヤホンのような耳への異物感が全くない状態で音が聞こえるという不思議な感覚です。
カナル型のような耳の中に密閉された空気を伝って直接鼓膜を揺らす感じではなく、音が素直に聞こえる。そんなイメージです。
カナル型を付け続けて耳が痛くなったことのある人はこの自然な感じを一度体験すると戻れなくなるかもしれません。
しかし、周りの雑音が激しい場合だと、音がかき消されてよく聞こえなくなります。当然と言えば当然なのですが、その場合は音質云々と言える状況ではなくなります。そのため、コンテンツの音よりも環境音をしっかり聞きたいシーンで『Oladance OWS Sports』は役立ちます。
例えばランニングやサイクリングなど、安全のために環境音を遮りたくないケースや、自宅で来訪者のインターホンを見逃したくない場合、また電車に乗車しているときに降りる駅のアナウンスを聞き逃したくない場合などに向いています。
Shokz OpenRun Pro との比較
「Shokz OpenRun Pro」は骨伝導方式のイヤホンで、これも『Oladance OWS Sports』とは構造が異なります。
骨伝導は、振動部を耳の前方の皮膚が薄い部分に当てることで、空気ではなく骨に直接振動を与え内耳に音を届ける仕組みです。そのため、振動部の骨への当たり方によって音質が大きく変化します。骨への当たり方は人それぞれ千差万別です。また、低音になるにつれ振動が大きくなり、場合によってはくすぐったく感じるほどになります。
「Shokz OpenRun Pro」は骨伝導の中でも比較的高音質で、特に骨伝導の弱点でもあった低音もしっかり出るように進化しています。しかし音質は向上したものの、骨伝導ゆえの当たり方による音質の変化や、低音のくすぐったさというデメリットがありました。
『Oladance OWS Sports』はスピーカーなので耳への当たり方などは関係なく、誰でも同じ音質が楽しめますし、低音の振動によって耳がくすぐったくなることもありません。
常に安定した音を楽しむことが可能です。
マイク音質のサンプル
『Oladance OWS Sports』を使ってサンプル音声を収録しました。参考にしてみていただけると嬉しいです。
Oladance OWS Sports
デメリット
音漏れについて
音漏れは想像よりも小さい印象を受けましたが、カナル型などと比較するとどうしても音漏れはします。
静かな部屋でデスクの上に置いて、約80cm離れた場所から音漏れを確認したところ、音量50%の状態でかすかに聞こえる程度で、特にピアノやスネアーなどの高周波の音が僅かに音漏れしました。
さらに音量を100%まで上げると、かなり音漏れして音楽の内容がほぼわかるほど。
音量を30%まで落とすとほぼ聞こえなくなりました。30%の音量がどの程度かというと、静かな部屋なら全く問題なく音楽を楽しめる音量です。
公共の乗り物であれば、周囲の雑音もあるので、50%くらいまでなら周囲に全く迷惑をかけることなく利用できるでしょう。
正直ランニングなどのアクティビティー専用にこの製品を買う人にとってはあまりデメリットにはならないかもしれませんが、音漏れは構造上必然的に発生しやすいため挙げておきます。
ケースが大きめでカバンに入れたときに嵩張る
ケースが大きめで、カバンに入れようとしたときに小さめのカバンだと結構嵩張ります。
普段持ち歩いているカメラバックに入れようとしたときに、レンズ1本が余裕で入るくらいのスペースにケースごと入れて持ち運ぼうとしたのですが、入りませんでした。
製品本体と比較して、ケースに厚みがあるのが原因です。
製品の形状に合わせて、ケースを薄く設計してくれていれば最高だったのですが、この点は少し残念でした。
まとめ
本記事では『Oladance OWS Sports』をレビューしました。
耳を塞がないウェアラブルステレオのスポーツ特化型モデルで、音質も初代Oladanceからかなり良くなっているため普段使いでも活躍してくれます。
『Oladance OWS Sports』はこんな方におすすめ
- ランニングやサイクリングを安全に楽しみたい方
- イヤホンを酷使しずぎて耳が痛くなりがちな方
- 骨伝導のくすぐったさに耐えられない方
気になった方はぜひチェックしてみてください!
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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