本記事ではSONYのワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」をレビューしています。SONYならではのDSEE HXやノイズキャンセル機能を搭載し、音質にもかなりこだわりを感じる製品です。発売から時間が経過し、お得に購入できるようになっているのも魅力。
こんにちは。完全ワイヤレスイヤホン買うのに2年迷ったはしかんです。
完全ワイヤレスイヤホンを買う人の目的の大半を占めるのが「ケーブルからの開放」ですよね!
最近は完全ワイヤレスイヤホンもセール価格だと2,000円~3,000で購入できる時代ですので、目的が「ケーブルからの開放」だけなら「安い完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ」のも選択肢の一つだと思います。
しかしそんな低価格化時代の流れを完全に無視して、高めの価格設定だけどノイズキャンセリング搭載で高音質・高機能な完全ワイヤレスイヤホンがSONYからリリースされました。
それが、SONY 「WF-1000XM3」です。
初めてこの製品を見たときは3万円近い価格に
たっか~・・たしかにノイキャン搭載でカッコいいけど・・・今回も見送りかな〜・・
と一旦は思ったのですが、やっぱり気になったので店頭で実物を見て試聴した結果、
ノイズキャンセルもデザインも想像より断然良い!これは欲しい!
と、即予約して購入いたしました。
かなり所有欲を満たしてくれるデバイスであり、とても満足しています。
ただし、しばらく使ってみていくつか欠点も見えてきたので、そのあたりも踏まえて本記事でレビューしていきたいと思います。
- 音質が素晴らしい
- ノイズキャンセル性能もかなり秀逸
- 通話にはあまり向いていない
- イヤホン本体やケースが若干大きめ
WF-1000XM3の概要
スペック
重さ | 約8.5 g×2個 |
連続音声再生時間:ノイズキャンセリング =OFF | 最大8時間 |
連続音声再生時間:ノイズキャンセリング =ON | 最大6時間 |
連続音声再生時間:ノイズキャンセリング =ON, DSEE HX=ON | 最大3時間 |
通信方式 | Bluetooth標準規格 Ver.5.0 |
対応Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC, AAC |
ドライバーユニット | 6mm ドーム型(CCAWボイスコイル採用) |
付属品 | ハイブリッドイヤーピースロング(SS, S, M, L)、トリプルコンフォートイヤーピース(S, M, L, )、USB Type-C(TM) ケーブル(20cm)、充電ケース、保証書、取扱説明書 |
色はプラチナシルバーと、ブラックの2色です。
ガジェットはいつもブラックばかり購入しているのですが、今回はなぜかプラチナシルバーに心惹かれました。すごくきれいな色合いが最高です!
外観
それでは外観を見ていきましょう!
外箱です。
久々にSONY製品というか、日本製のガジェットを買ったような気が・・・。
外箱裏面です。女性が着けている写真が載っていますが、この製品のプラチナシルバーは女性にも男性にも両方合いますね~。
それでは開封していきます!
横に引っ張りだして・・。
ちょっとだけ製品が見えるパッケージングです!
どう考えてもわざとやっているとしか思えない絶妙なチラリズムがなんとも言えませんw
出たー!
美しいです!!
2段目にはイヤーピースがチラリズム。
よく見ると「Headphones Connect」アプリのQRコードなんかも書かれています。
内容物一式です。
- イヤホン本体
- 充電ケース
- USB TYPE-Cケーブル
- イヤーピース
- 保証書
- 取扱説明書
イヤホン本体です。
ゴールドの「SONY」の文字が高級感を醸し出していますね。
外音取り込みの黒いマイク穴がノイズキャンセリングイヤホンであることの証です。
裏側はイヤーピース根本に見える2つ目のマイク穴と装着状態を検知するセンサーがあります。
ケースとイヤホンを並べてみました。
ケースについては、「凄く大きい」というレビュー動画を散々見ていたので、どんなに大きいんだろ?と悩んでいたのですが、実際に実物を見ると「思ったよりコンパクトだな。」という印象でした。
ケース上面のゴールドの色合いも美しいです。
イヤホンを両方並べてみました。
こうして見ると非常にシンプルでありながら高級感漂う佇まいです。
イヤホンの裏面です。
裏面先端部に充電端子が見えます。
アクセントとなっているゴールドのケース上面の蓋には、「SONY」の文字が輝いています。
なんと、この部分を保護する保護シートが発売されています。それだけこの商品がプレミアムな存在なんでしょうね。
ケースの底面は丸くなっているので、自立させるのは不可能です。
充電用のUSB TYPE-Cポートがあります。
周辺機器のポートをTYPE-Cで揃えようと思っている方には嬉しいですね。
ケースにはNFCマークがあり、ここにNFC対応のAndroid端末を近づけるとカンタンにペアリング可能です。
NFCでペアリングをしようとしている状態です。ここで「ペアリング」をタップするとペアリングが完了します。
カンタンにペアリングできて便利です!
イヤホン本体をケースに収納すると充電中を示す赤いLEDが点灯します。
イヤホンの先端部にあるLEDが透けて見えるという演出もカッコいいですね。
ケースのフタを閉じてもこのようにLEDが点灯しているのが見える構造です。
付属のUSB TYPE-Cケーブルはかなり短めです。
ペアリングした状態で耳から外すとイヤホン先端のLEDが青く点滅します。
装着するとLEDの点滅は消えます。
イヤーピースのフィッティングはかなり重要!選ぶコツとは?
付属のイヤーピースは全部で7種類もあります。
ノイズキャンセルの性能を最大限に発揮させるためには、イヤーピースをフィットさせることがかなり重要なので、この中から自分にあったものを選びましょう。
重要なので、もう一度いいます。
自分にあったイヤーピースをちゃんと選ぶことは、めちゃくちゃ重要です!
私も色々とイヤーピースを変えて装着感と音質を比較したところ、自分の耳の穴が比較的大きいことがわかり、ハイブリッドイヤーピースロングのLが一番しっくり来ました。
選ぶときのコツですが、
- テレビ等を点けてすこしノイズがある環境にし、音楽は停止した状態でノイズキャンセリングをONにします。
- 片側だけ違う大きさのイヤーピースに変更します。
- ノイズキャンセリングがよく効く方を残し、外音がよく聞こえたほうのイヤーピースをまだ試していないイヤーピースに変えます。
- 再びノイズキャンセリングがよく効く方を残し、この作業を繰り返して一番ノイズキャンセリングが効くイヤーピースを探します。
以上です。
左右別のイヤーピースを着けて聴き比べてみると違いがわかりやすくなって選定作業が捗りますよ!
耳に装着したときの外観
実際に耳に装着するとこのようになります。
完全ワイヤレスイヤホンの一般的なカラーバリエーションとして一番多いのはやはり「ブラック」ですよね。
私も最初はブラックを購入するつもりだったのですが、本体が大きめなのでブラックにすると目立つかな?と思い今回はプラチナシルバーをチョイスしました。
耳の形状にもよりますが、前から見てもイヤホンが耳から飛び出していてかっこ悪い!という感じはありません。
上品な感じで良いです!
操作方法
操作方法 | 左側イヤホン | 右側イヤホン |
1回押し | ノイズキャンセリング/アンビエントモードの切り替え | 再生/一時停止 |
2回押し | ー | 曲送り |
3回押し | ー | 曲戻し |
押し続ける | クイックアテンション機能オン | アシスタントに尋ねる |
初期状態だとこのようになっています。
左側でノイズキャンセリングやアンビエント(外音取り込み)の切り替えを操作します。
右側で音楽再生をコントロールします。
これは「Headphone Connect」アプリで細かくカスタマイズ可能です。
おすすめポイント
いちいち作りが丁寧で満たされる所有欲
作りがとにかく丁寧で、随所にSONYの拘りを感じさせる製品となっています。
よく言われているノイズキャンセリング性能や音質、デザイン以外にも、
- ケースの質感
- ケースに気持ちよく収まるイヤホン
- 音声ガイダンスのクリアな音声
- ここが光るの?というLED
など。
SONYのワイヤレスイヤホンを着けていると、使っていてとても所有欲を満たされる感じがします。
シンプルかつ高級感のあるデザイン
デザインはシンプルかつ高級感があり文句の付け所がない仕上がりになっています。
イヤホン本体は比較的大き目なんですが、耳に装着した時の見た目もかなりかっこいいです。
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能が秀逸
標準設定では、左側のイヤホンを1回タップするごとに
- ノイズキャンセリング ON
- アンビエントモード(外音取り込み機能)
- 外音取り込み機能 OFF
(音声ガイダンスの言語を日本語にしておくと上記の日本語ガイダンスが読み上げられます。)
が順番に切り替わっていきます。
街中のカフェや、電車の中等、ちょっとした騒音が気になる場所でこのモードを順番に切り替えていくと各モードの機能の違いがとてもよくわかります。
ノイズキャンセリングをONにした瞬間、ノイズレベルが数段落ちて、静寂が訪れます。
これはイヤーピースを個人の耳の形状に合わせて最適なものを選択すればするほど効果を発揮します。
この商品にイヤーピースが標準で7個も付いているのはこのためですね。
また、このあとご説明する「Headphones Connect」アプリを使って「アダプティブサウンドコントロール」をONにすると「歩いているときは外音取り込み機能を20段階中12の感度でオン」「走っているときは外音取り込み機能を20の感度でON」「電車の乗っているときはノイズキャンセルをON」といったようにイヤホンが状態を検知してノイズキャンセル機能や外音取り込み機能を自動的に切り替えてくれます。
動作検知もかなり正確で切り替わりも結構早いので、もはや「ノイズキャンセル」ではなく「ノイズコントロール」と言っても過言ではありません。
Headphones Connectアプリでカスタマイズできる
Google Playから「Headphones Connect」アプリをダウンロードしてインストールすると、「WF-1000XM3」の設定を細かくカスタマイズすることが可能となります。
設定メニュー一覧です。
設定項目 | 意味 |
アダプティブサウンドコントロール | 停止、歩く、走る、乗り物に乗車中の4つの状態をイヤホンが自動判別し、外音取り込みやノイズキャンセルを自動的に切り替えます。 |
イコライザー | 音のバランスを調整します。 |
ヘッドホンを外したら音楽を一時停止 | 左記と同様 |
音質モード | 接続優先か音質優先かを選択します。人口密度が高い場所で使用する際にブツブツ切れるようであれば接続優先モードに切り替えましょう。 |
DSEE HX | SONY独自の技術によりハイレゾ相当の音質に向上させる機能です。ONにすると音質は向上しますがバッテリーの持ちは半減します。 |
L側のボタンの機能を変更 | 左側イヤホンのタッチ操作をカスタマイズします。 |
R側のボタンの機能を変更 | 右側イヤホンのタッチ操作をカスタマイズします。 |
自動電源オフ | イヤホンを外した際に自動的にイヤホンの電源をOFFにする機能です。 |
通知音と音声ガイダンス | 操作や状態に応じてイヤホンから通知音や音声ガイダンスが流れます。言語も変更可能です。 |
ソフトウェアの自動ダンロード | ソフトウェアの更新時にWiFi接続時のみダウンロードするか常にダウンロードをするか選択します。 |
アプリ画面の色合いもなんとなくプラチナシルバーっぽい仕上がりでいい感じですね。
音声ガイダンスも様々な言語が選択可能です。初期設定では英語になっていますが、もちろん日本語も選択可能です。
音声ガイダンスの声まで高音質で心地よいので、ついつい色々と操作しがちです。
残念ポイント
イヤホンで音量調整ができない
おそらくこのイヤホン最大の欠点はこれだと思います。
イヤホン単体で音量調整ができません。
音量を変えたいときにいちいちスマホをポケットから取り出して音量調整をする。
という動作を毎回するのはちょっと面倒ですね。
これは今後のアップデートで機能追加されることを期待しておきたいと思います。
ケースのバッテリー残量がわかりにくい
一般的にはケースに5段階くらいのLEDインジケーターが付いていてバッテリーの残量が確認できる商品が多いですが、この「WF-1000XM3」にはLEDが1つしか付いていません。
充電中かどうかを示す赤いLED一つのみです。
遠方に外出するときなど、長時間利用する際には結構不便なポイントかなと思います。
しかし1時間~2時間程度の通勤通学で使う程度であれば問題ないですし、最悪ケースのバッテリーがなくなったとしてもモバイルバッテリーと併用すれば全く問題ないと思います。
DSEE HXとイコライザーが併用できない
このイヤホンには「DSEE HX」という音質を向上させるための機能を搭載しています。
おそらくこのイヤホンを使う人は殆どの人が「DSEE HX」をONにして使いたいのではないかと思いますが、これをONにするとイコライザーが使えなくなります。
逆にイコライザーをONにすると「DSEE HX」は自動的にOFFIになります。
「DSEE HX 」がONになる条件
DSEE HX | 接続方法 | コーデック | イコライザー |
AUTO | Bluetooth | SBCまたはAAC | オフ |
ただ、特性としてはイコライザーなしで低音から高音までフラットに音が出るので、イコライザーOFF、DSEE HXをONの設定のまま固定で運用しても全く問題ないです。
通話には全く向いていない
このイヤホンを使ってショッピングモールの中から妻に電話を掛けてみたのですが、
「何この雑音は?はい?なんて?」
といった感じでまともに電話できなかったので、一旦電話を切ってイヤホンを外して掛け直しました・・。
イヤホンから聞こえてくる妻の声は普通だったんですが、妻に対しては私の声が周りの雑音と混ざった状態で聞こえたようです。
マイクがノイズキャンセリングに特化している影響かもしれませんが、声を拾うのはかなり苦手なようです。
このイヤホンでの通話はほぼ無理だと思ったほうが良いですね。
まとめ
本記事ではSONYから発売された「WF-1000XM3」についてご紹介しました。
「WF-1000XM3」の特徴は以下のとおりです。
- 完全ワイヤレスイヤホンでもちゃんと効くノイズキャンセリング性能を持っている
- シンプルかつエレガントなデザインで満たされる所有欲
- 「Headphone Connect」アプリを使えば様々な機能が使える
- 最大6時間再生でケースを使えば最大24時間の長時間使用が可能
- 音質重視の完全ワイヤレスイヤホンをお探しの方
- SONYのノイズキャンセリング性能を試してみたい方
- 良いものを永く使いたい方
数ある完全ワイヤレスイヤホンの中でもかなり高額な部類に入る商品ですが、この内容で3万円を切る値段に収めているのはかなりコスパが高いと言えます。
良いものを永く使いたい方には大変おすすめの完全ワイヤレスイヤホンとなっています!
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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