「スーツにスマートウォッチはちょっと抵抗があるんだよね…。」
そんな方にオススメなのがスマートリングです。
僕は平日日中は会社員として仕事をしていて機械式腕時計を着けているのですが、2024年10月に発売開始されたAMAZFIT HELIO RINGと併用することで今まで取得できていなかった時間帯のトラッキングができるようになりました。
スマートリングはまだそんなにメジャーな製品ではないため、本記事ではどんな人にオススメなのか?そして、一体何ができるのか?、そして実際に使ってみた感想も合わせて、詳しく解説していきます。
- スマートウォッチを付けていなくても身体の状態を把握できる
- キズがつきにくい
- サブスク不要で使える
- スマートウォッチの代わりには完全にはならない
- 厚みがあるので時々邪魔になるときがある
- バッテリー持ちは全機能ONで2日
- カラバリが1色のみ
本記事はメーカーよりサンプル品をご提供いただき作成していますが忖度なくレビューしています。
それではまずどんな人におすすめか?を解説していきます。
動画レビュー
どんな人にオススメ?
実際にしばらく使ってみて次の2種類のタイプの人にオススメだなと思いました。
- アスリートの方
- 健康管理をしたい方のうち、常にスマートウォッチを着けられない方
アスリートの方
まず「アスリートの方」ですが、この製品のコンセプトが「回復をサポートする」ためのデバイスだからです。公式ページにも明記されていますが、トレーニング後の回復度合いを計測して数値化し、ベストなトレーニングプランを立てるのに役立ちます。
成長には回復がとても重要です。トレーニングによって体に負荷を与えたあと、栄養補給や十分な休息により以前よりも高いパフォーマンスの状態まで回復させることで成長していきます。回復しきってない状態で次のトレーニングをすると故障の原因にもなりますし、回復しきっているのに待っていると最短での成長に無駄な時間が発生してしまいます。
ベストなトレーニングプランを立てるのに非常に役立ちます。
健康管理をしたい方のうち、常にスマートウォッチを着けられない方
次に「健康管理をしたい方のうち、常にスマートウォッチを着けられない方」についてです。正直、仕事中も睡眠中も、常にスマートウォッチを着けられる方はスマートリングを買う必要はありません。スマートウォッチでもスマートリングでできるほとんどのことができるからです。
しかし、たまにしかスマートウォッチを着けられない人や、「睡眠中に時計を着けたまま寝るのに抵抗があるんだよね」といった人にはこのコンパクトな指輪型デバイスがめちゃくちゃ役立ちます。
僕も平日日中は機械式の腕時計をしていて、極端な話、もう片方の腕にスマートウォッチ着けてしまえば計測はできます。ただ、個人的には両腕に時計を着けるのはかなり抵抗があるので仕方ないと諦めていたのですが、このAMAZFIT HELIO RINGであれば、全く違和感なく機械式腕時計と併用することができました。
僕自身、スマートリングは初体験だったのですが、この小さなデバイスたった一つ付けているだけで、心拍数、血中酸素レベル、皮膚温度、歩数、消費カロリー、睡眠の計測など、様々なデータを取得できます。そしてこれらのデータから独自のアルゴリズムによって体のパフォーマンスやストレス度合いなどを数値化し、健康を維持するための示唆や行動変容を促すアラートを出すことができます。
いや、凄い時代になったものです。
製品概要
スペック
カラー | チタン |
寸法 | 幅:8mm 厚さ:2.6mm |
サイズと重さ | 8(16号):3.65g 10(20号):3.75g 12(25号):3.85g |
素材 | 外側:チタン合金 内側:樹脂 |
防水性能 | 10ATM(推進100mに相当する圧力に対応) |
バッテリー持続時間 | 最大4日間 |
センサー | BioTracker™ PPG 心拍センサー(1デュアルカラーLED + 2PD)、温度センサー、EDAセンサー、3軸加速度センサー、3軸ジャイロスコープ |
接続 | BLE(Bluetooth Low Energy)V5.0 |
アプリ | Zeppアプリ |
対応デバイス | Android 7.0 以上、iOS 14.0 以上 |
内容物 | リング、ワイヤレス充電器、取扱説明書 |
外観と付属品
外観は外側がチタン合金製、内側が樹脂製となっていて、手のひら側にセンサーが位置しています。樹脂の部分は半透明になっていて、センサーやチップが見えるデザインになっています。
外側はそのままチタン色で、表面に極小ドットが掘られています。ドット模様は上半分のみに掘られていて、センサーから遠くなるに従って大きくなるデザインです。
厚みが2.6mmあり、普通の指輪と比較すると少し厚めに感じます。
装着するとこのようなイメージになります。
僕は平日日中は機械式腕時計と合わせて使っていますが、違和感は全くありません。スマートウォッチだとこんな感じ。Amazfit Balanceと合わせてもOKですね。
付属品はワイヤレス充電器と取扱説明書となっています。
できること
アプリと連携しフィジカル・メンタルの状態把握が可能
AMAZFITのスマホアプリ「ZEPP」と連携することで、リングで取得したデータを表示できます。
できることは具体的には以下となります。
- レディネススコアによる体の状態把握
- 睡眠状態の把握
- 毎日の努力目標に対する進捗度合いの把握
レディネススコアによる体の状態把握
レディネススコアとは、一言でいうと自分のヒットポイントみたいな数値のことです。0から100までの値で表されます。心拍や歩数、睡眠といったフィジカル面や手汗から測定するストレスレベルといったメンタル状態などからAMAZFIT独自のアルゴリズムにより算出されます。
起きてから時間が経過したりトレーニングしたりすると減り、睡眠や休息により回復します。
睡眠状態の把握
睡眠時間や眠りの深さ、睡眠中の心拍数や呼吸回数の変化を計測することができます。また、継続して装着することにより、日々の睡眠の規則性も把握することができます。
また、AuraというAI機能を搭載しており、計測結果を踏まえた改善提案を見ることも可能です。AIに尋ねる場合には、質問の候補が出てくるので、選択するだけでワンタップで提案を見ることができます。
毎日の努力目標に対する進捗度合いの把握
努力という項目では、ZEPPアプリが提案する1日単位の必要運動量の目標値に対する進捗度合いを見ることができます。最大100%までとなっていて、常に100%の状態を目指すことで、適度な運動量を確保するのに役立ちます。
また、1週間単位での運動量を把握する指標としてPAIポイントがあります。これは過去7日間でどれだけ運動したか?を定量化した数値です。1週間で100PAI以上を目指します。心拍を上げることでポイント獲得でき、1日に獲得できるポイントは最大75ポイントという決まりがあります。
これにより、1日単位でなく1週間単位での運動量の把握に役立ちます。
精度
歩数、心拍数、睡眠トラッキングの計測内容をiPhoneやApple Watchと比較してみました。
睡眠の質の時間計測に若干の違いがありましたが、全体的には全く問題なく計測できていると言って良いと思います。
歩数
左がiPhoneで右がAMAZFIT HELIO RINGです。
この日はiPhoneを持って活動しており、ランニング等のワークアウトは未実施でした。12,000歩以上歩いて誤差は460歩(3.7%)でした。
スマートリングでもしっかりと計測できている印象です。
心拍
心拍もかなり高い精度で取得できています。
この日は休日だったため、1日中Apple Watch UltraとAMAZFIT HELIO RINGを装着して過ごしました。AMAZFIT HELIO RINGを充電した時間だけ少しデータが途切れていますが、一日の波形はほぼ同じ。最大、最小値も全く同じ数値を計測していました。
睡眠
これもApple Watch Ultraとの比較です。
就寝時刻や起床時刻はほぼ同じ。
深い眠りやレム睡眠といった睡眠の質については、全体的な波形は似たような波形を示しつつも、それぞれの時間計測結果はかなり差がありました。深い眠りについては約38%の誤差、レム睡眠も同じく約38%の誤差がありました。
ZEPPアプリの方は詳細を開くと横画面になり、睡眠中の心拍数の波形も合わせて表示されます。
超小型のスマートリングでここまで計測できれば全く問題ないレベルと言って良いでしょう。
サイズの選び方
装着する指は人差し指推奨ですが、中指や薬指でも計測することができます。ただし、適切なサイズであることが大事です。
サイズはUSサイズで8、10、12の3通りとなっています。日本のサイズでいうと、8が(16号)、10が(20号)、12が(25号)になります。
このようなサイズ計測用のリングをお持ちの場合はこれで計測するのが最も正確ですが、持っていない場合は紙の切れ端を使って計測することもできます。
紙を細長い短冊状に切り、指に巻いて印を付け、長さを図るやり方です。
公式HPにも掲載されているので参考にしてみてください。
バッテリーの持ち時間は?
バッテリーはカタログスペックで最大4日持ちます。ただし、心拍の計測タイミングや、付加機能のONOFFの状態によってもバッテリーの持ち時間が変わります。
僕はすべての機能をONにして心拍計測タイミングも最短の5分にしてしばらく使っていますが、この状態だと持って最大2日でした。
僕のベストな充電タイミングは入浴時から夕食までの時間です。0%からMAXまでの充電時間は1時間40分ですが、だいたい1日に50%くらい消費するので毎日1時間弱くらい充電すればOKという感じです。
使っていて感じた良かった点と惜しい点
良かった点
スマートウォッチを付けていなくても身体の状態を把握できる
僕が一番良かったと思う点がこれ。
僕は休日はスマートウォッチを付けているのですが、平日日中、会社員として仕事をしている時は機械式の時計を付けています。これだと言うまでもなく心拍や活動量は計測できませんが、かといってもう一方の腕にスマートウォッチをつけるのはイヤなので、諦めていました。
しかしAMAZFIT HELIO RINGであれば、機械式腕時計と合わせても全く違和感なく装着できます。
これにより、平日日中の心拍数も計測できるようになり、より正確な体の状態把握が可能となりました。
キズがつきにくい
日常生活でどのくらいキズが付くのか気になっていたのですが、全く気にならないレベルでキズが付きません。正確には、キズが付いてもいつの間にか消えてしまっていると言うのが正しいです。
これは不思議なのですが、例えば家の鍵をかけるときにリングと鍵が当たってリング表面にあとが付いた場合でも、しばらく放置していると無くなっているんです。
もちろん、深い傷がついてしまうと取れないと思いますが、いまのところ少し擦れた程度のキズや跡であればほうっておくと勝手に消えるのでご安心ください。
自分でも何言ってるかわかりませんが、本当に消えます。
サブスク不要で使える
値段が約5万円、競合のオーラリング等と比較すると一見かなり高価な商品に見えますが、AMAZFIT HELIO RINGは一度買ってしまえば月額で使用料を支払う必要はありません。
競合製品のオーラリングは第3世代以降、月額999円のサブスクに加入する必要があり、もし入らなければ取得したデータの詳細内容をスマホアプリから確認することができなくなっています。
無料で確認できるのは、コンディション、睡眠、アクティビティの3項目のスコアのみです。
AMAZFIT HELIO RINGであれば、初期投資は必要ですが一度買ってしまえば表示される情報の制約もありませんし、サブスクに加入する必要もありません。
サブスクが嫌いな方にはかなり嬉しいポイントですよね。
惜しい点
スマートウォッチの代わりには完全にはならない
スマートウォッチとの決定的な違いは、モニターがついていないのと、バイブレーションのような感覚フィードバック機能が無い点です。そのため、スマホからの通知を受け取ることはできません。
また、決済機能もないため、本当に自分の活動量をトラッキングするためだけのデバイスとなっています。
しかし、それがメリットとなる場合もあり、下手に通知を受け取りたくない場合にはあえてリングを選ぶという手もあるなと感じました。
厚みがあるので時々邪魔になるときがある
特に、食事で箸やフォーク、スプーンを持つときや、ペットボトルの蓋をあけるとき、マウスを操作するときなど、利き手につけていると結構邪魔になるときが多々あります。
その際は、都度リングを逆の手に付け替えていますが1日の中で結構な頻度で付け替えて使っている印象です。
また、料理をするときや掃除をするときなどは完全に外して作業しています。
バッテリー持ちは全機能ONで2日
バッテリー持ちは全機能ONで丸2日です。
そのため、僕はほぼ毎日、入浴時〜夕食の時間は充電時間に当てています。
このサイクルに慣れて来たので日常生活ではあまり困っていませんが、出張など生活リズムが狂う場面では充電切れに注意する必要があると思います。
カラバリが1色のみ
指輪はアクセサリーとしての要素も高いと思うので、チタン以外にもいくつかカラーバリエーションがあればとても嬉しかったです。
個人的には黒が好きなので、ブラックがあるともう最高でした。
まとめ
本記事ではAMAZFIT HELIO RINGをご紹介しました。
サブスク不要で使えるスマートリングで、これ一つで日々の活動量を把握できたり、トレーニング後の体の回復状況を定量的に計測できるデバイスです。
ずっとスマートウォッチを装着できる方に不要ですが、僕のように平日日中は機械式腕時計を付けたい人や、スマートウォッチを付けたまま寝ることに抵抗がある方などにはとてもオススメのアクティビティートラッカーです。
AMAZFIT HELIO RINGが気になっている方の参考になれば幸いです。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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