本記事ではInnoViewの15.8インチFHDモバイルモニター『INVPM406』をレビューしています。Amazonのクーポンを使えば非常に安価に導入できるモデルで、薄型で持ち運びしやすく、USB Type-C入力とmini-HDMI入力の2種類に対応しています。オフィスワークやNintendo Switchでのゲーム用途に向いているモニターです。
モバイルモニターを10台以上レビューしているモバイルモニターオタクの”はしかん(@hashikan3)”と申します。
本記事でご紹介する InnoView『INVPM406』は、見た目シンプルかつ薄型で、多機能なモバイルモニターです。
しかもかなり安い値段で購入できるので、初めてモバイルモニターを導入する方や、PC、ゲーム機、スマホなど様々な機器を接続して使いたい方にピッタリ。
薄型モデルには珍しいVESAマウントも搭載しているので、モニターアームに取り付けて小型の据え置きモニターとしても使用することができます。
ベゼルもかなり狭いうえ、外観の質感も非常に良いです。
唯一の欠点としては色域が狭いこと。
モニターとしての最低限の色表現力は有していますが、色の発色や再現力にこだわりたい方には少し物足りない部分もありました。
InnoView INVPM406 の特徴
- 15.8インチIPS液晶モバイルモニター
- 薄型かつシンプルなデザインでリーズナブルなお値段
- FHD(1920 x 1080)解像度
- USB Type-C と mini HDMI の2種類の入力方法に対応
- スタンドにもなる専用カバー付属
- ブラックとシルバーの2色から選べる
本記事ではそんな InnoView『INVPM406』を写真多めでじっくりレビューしていますので、検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
- 薄型で拡張性にも優れる
- リーズナブルなお値段
- VESAマウントにも対応
- シンプルな外観
- 色域が狭いので色に拘りたい方には向いていない
本記事はメーカーのInnoView様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
InnoView INVPM406 の概要
スペック
メーカー | InnoView |
型番 | INVPM406 |
ディスプレイサイズ | 15.8インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
パネル種類 | IPS液晶 |
表面仕様 | アンチグレア(非光沢液晶) |
解像度 | FHD (1920 x 1080) |
リフレッシュレート | 最大60Hz |
応答速度 | 5ms |
最大輝度 | 300 cd/m² |
コントラスト比 | 1,000:1 |
表示色 | 1677万色(8bit) |
色域 | sRGB 100% |
映像入力端子 | USB Type-C x 2、Mini-HDMI |
スピーカー | 1W x 2 |
VESA | 非対応 |
本体サイズ(実測値) | 高さ:228mm 幅:359mm 厚み:11.1mm |
本体重量(実測値) | 約767g(カバー込で約1.2kg) |
上記は本体サイズと本体重量以外はカタログスペックです。
記事後半で画質を測定た結果を掲載していますが、色域は実測値でsRGB76%と大幅に下回る値であったのと、コントラスト比は1300:1と逆にかなり上回る値を示しました。
付属品と外観
ホワイト基調のおしゃれな外箱。
内容物はこちら。必要なものは全て揃っているので到着してからすぐに使い始めることができます。
- モニター 本体
- USB Type-C to Type-C ケーブル 1本
- USB Type-A to Type-C ケーブル 1本
- HDMI to Mini-HDMI ケーブル 1本
- 18W 電源アダプター
- クリーニングクロス
- ユーザーガイド
- クイックマニュアル
- 保証書
本体は上辺と左右の3辺がかなり薄く、狭額ベゼルでとてもスタイリッシュな外観です。
左下に貼ってあるステッカーを剥がすと全くロゴのない状態になります。
背面はマットな質感でとても品質は高いです。上部2/3は厚み6.1mmと非常に薄くなっていますが、剛性感もしっかりあり、外観としてはかなり好印象な仕上がりです。
下部は厚み11.1mmで、VESAマウントのネジ穴が2つ搭載されています。小型のモニターアームに取り付ければ、簡易的な据え置き型モニターとしても使用可能。
薄型でVESAが使えるモバイルモニターはそんなにないので、これが条件になっている方は候補に入れるべきモニターです。
専用のスタンド兼カバーが標準で付属しています。
モニター外周をぐるりと一周取り囲む形状になっているので、かばんの中でモニター本体にキズが付く心配がありません。
カバーを開くとスタンドに早変わり。このように立たせることができます。
背面はエンボス加工されたInnoViewのロゴが入っています。
カバーに溝が切ってあるので、角度は2段階に調節可能。
左側面には上から3.5mmイヤホンジャック、メニューボタン、電源ボタン兼キャンセルボタンがあります。
右側には入力端子が備わっており、上からmini-HDMI端子、USB Type-Cポートが2個並んでいます。Type-Cポートは電源または映像どちらにも対応しています。
上部と左右のベゼルは非常に狭く、実測値で約5mm。そのためとてもスタイリッシュに見えます。
下側は約24mmと太いですが、その分、画面の高さが上に上がっている状態で見やすくなっています。
モニター下部にはゴム足とスピーカーが搭載されています。
大きさと重さ
サイズはカバーを外した状態の実測値で、高さ:228mm、幅:359mm、厚み:11.1mmでした。
一番薄い部分だと6.1mm。非常に薄いです。
重さは本体のみで約767g、カバーを含めると約1.2kgと一般的な重さ。
手軽に持ち出せるので外出先での作業が捗ります。
設定メニュー
設定メニューは左側面のメニューボタンを押すと左下に表示されます。ダイヤルで上下に移動しボタンを押し込むと決定。戻るときは下側のボタンを押すとキャンセルになります。
大項目が5ページあり、直感的に操作できるのでマニュアルがなくても迷うことはないでしょう。
メーニューボタンを押すのではなく上側に倒すと明るさ調整にダイレクトにアクセスできます。
逆に下側に倒すと音量調整となります。
明るさ調整や音量調整は最も頻繁に操作する要素なので、これはありがたいです。
特徴とメリット
色域はsRGBカバー率76%と狭い
色域とは、そのモニターが表現可能な色の範囲を示したもの。広ければ広いほどより多くの色を表示できます。
キャリブレーションツールを使って『INVPM406』の色域を測定した結果がこちら。
InnoView INVPM406 の色域 測定結果
カラースペース | 色域カバー率 |
---|---|
sRGB | 76% |
NTSC | 54% |
AdobeRGB | 56% |
P3 | 56% |
全体的に色域は狭いという結果になりました。
そのため、写真現像や動画編集などといった色味が大切になってくる作業にはあまり向いていませんが、特に色にこだわらないExcelやWordを使った業務での利用や、Switchなどのゲーム用途には特に問題ありません。
InnoView INVPM40 の明るさ コントラスト比 測定結果
明るさは100%の状態で310cd/m²とまずまずの明るさ。屋内で使う場合は問題ない明るさです。
コントラスト比は明るさ75%のときに1330:1をマークしました。黒が全域で引き締まっているので、明るさはそこそこですがコントラスト比は高めになっています。
薄型かつ機能性が高く、仕事からゲームまで幅広く使える
薄型でカバーを付けた状態でもかなり薄いため、持ち運びがしやすいです。外出先で使う機会が多い方には嬉しいポイント。
また、USB Type-Cとmini-HDMIの2種類の接続方式に対応しており、SwitchやAndroidスマホとの接続にも対応しています。
Switchと接続する場合は、付属のUSB Type-Cケーブルでモニターと接続するだけではなく、モニター経由でSwitchへの電源供給が必要になります。そのため別途Type-Cケーブルと60W程度出力できるUSB充電器が必要になります。
18Wの付属アダプタは容量不足なので、60Wくらいの充電器があると安心。
DP Alt Mode対応のAndroidスマホもType-Cケーブル1本で投影できました。使っている機種はXperia 5 Ⅲです。
iPhone 14 Proを Lightningケーブルで直接接続してみましたが、この機種では投映できませんでした。そのためiPhoneを接続する場合はLightningからHDMIに変換するアダプタが必要となります。
「InnoView INVPM001」だとアダプタ不要で直接投影できるので、iPhoneを接続する機会が多い方はこちらを選ぶと良いです。
リーズナブルな価格で買いやすい
モバイルモニターは以前は2万円を切ることは殆どなかったのですが、2023年1月現在、Amazonのクーポンコードを使うと約16,000円で購入できます。安い!
そのため、モバイルモニターを初めて購入される方や、子供のSwitch用モニターをお探しの方に非常におすすめのモデルとなっています。
モバイルモニターもかなり手軽に手に入るようになってきましたよね。
ちょっと感じたデメリット
色域が狭く、クリエイティブ用途には不向き
薄型で持ち運びやすく、使い勝手も良い InnoView『INVPM406』ですが、一点だけ色域が狭いというデメリットがあります。
色域とは、そのモニターが持っている色表現力を示す一つの指標なのですが、この値が狭いと表示できる色の範囲が文字通り狭いということになります。
そのため、写真や映像制作のようなクリエイティブな作業をされる方にはあまり向いていません。
しかし、普通に映像は写って仕事やゲームには何の支障もなく利用できるので、一般的に「モニターの色域」という言葉を普段あまり聞かない人には特に問題になることはないでしょう。
InnoView INVPM406 のレビューまとめ
本記事では薄型でリーズナブルな値段で手に入るモバイルモニター InnoView『INVPM406』をレビューしました。
安価ではありますが、Type-Cとmini-HDMIの2種類の映像入力に対応し、かつVESAマウントにも対応しており、使い勝手も全く問題ありません。
メリット | デメリット |
---|---|
薄型かつ外周を全面保護するスタンドカバーで持ち運びやすい PCだけでなく、Nintendo SwitchやDP Alt ModeのAndroidもType-Cケーブルで投影可能 リーズナブルなお値段 VESAマウント搭載でモニターアームにも取付可能 | 色域がsRGBカバー率76%と狭く、クリエイティブ用途には向いてない |
はしかん評価
品感 | お値段以上の質感。全く安っぽさがなく、100点満点の質感。カバーが好みが分かれるかも。 | |
画質 | 画質は及第点。色域が狭いので、クリエイティブ用途には向いていない。 | |
使い勝手 | カバーは外周をぐるっと一周するタイプなので設置に慣れが必要。メニューは直感的に操作できてGood。 | |
持ち運びやすさ | 持ち運びしやすさも満点。カバーがほぼ全面を覆うのでかばんに適当に放り込んでも安心。 | |
拡張性 | USB Type-Cとmini-HDMIに対応。VESAマウント搭載は嬉しい。 |
こんな方におすすめ
- モバイルモニターを初めて買う方
- 安価にモバイルモニターを導入したい方
- 外出先に持ち運んでガシガシ使い込みたい方
この価格でモバイルモニターやケーブル、電源アダプター一式が全て揃うというのは素晴らしいですよね。本当に良い時代になったなと感じます。
モバイルモニター、本当に便利なので、まだ使ったことのない方はぜひこのInnoView『INVPM406』でモバイルモニターデビューしてみてはいかがでしょうか。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
コメント