本記事ではkksmartの15.6インチモバイルモニター『XD-1』をレビューしています。HDMIとTYPE-C入力に対応しているのでPCはもちろん、スイッチもドックなしで接続でき、Androidスマホも直接投影可能。見た目もベゼルレスでシンプルな1台です。
モバイルモニターを10台以上レビューしているモバイルモニターオタクの”はしかん(@hashikan3)”と申します。
本記事でご紹介するkksmartのモバイルモニター『XD-1』の特徴をいくつか上げるとしたらこちらの4つです。
kksmart XD-1 の特徴
- 15.6インチFHD非光沢IPS液晶モバイルモニター
- HDMIとTYPE-C入力に対応し、スイッチや DP Alt Mode 対応のAndroidスマホもケーブル1本で接続可能
- シンプルかつアルミ合金製とひと目でわかるシルバーの外観
- リーズナブルな価格
メーカーのロゴもなく究極にシンプルな外観と、必要にして十分な機能を搭載したモバイルモニターです。
それでいて価格もかなり親切なお値段!
それでは kksmart『XD-1』を写真多めでじっくりレビューしていきます!
本記事はメーカーのkksmart様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
- シンプルな外観
- 充実した付属品ですぐに使える
- シルバー一色しか選べない
kksmart XD-1 の概要
kksmartというブランドをはじめて聞く方も多いのではないでしょうか。
kksmartの担当者に確認したところ、製造は中国で行い、ブランド展開は日本やアメリカなどの中国以外で展開しているとのこと。レビューした結果はとても好印象だったので今後に期待したいブランドです。
メーカーサイトはこちら。
スペック
kksmart『XD-1』のスペックはこちら。
メーカー | kksmart |
型番 | XD-1 |
ディスプレイサイズ | 15.6型ワイド |
パネル種類 | IPS(視野角178°) |
表面仕様 | アンチグレア(非光沢液晶) |
解像度 | FHD (1980 x 1080) |
リフレッシュレート(最大) | 60Hz |
最大輝度 | 350 cd/m² |
コントラスト比 | 1000:1 |
応答速度 | 5ms |
映像入力端子 | USB Type-C、mini HDMI |
スピーカー | ステレオスピーカー内蔵(1W x2) |
VESA | 75mmに対応 |
本体サイズ | 高さ:226mm 幅:359mm 厚み:5mm |
本体重量 | 約720g |
保証期間 | 1年間(製品登録で2年に延長) |
仕様としてはごく一般的なスペックで、必要にして十分な機能を搭載していることがわかります。
付属品と外観
まずは付属品から見ていきましょう。
- XD-1 本体
- TYPE-C to TYPE-C ケーブル
- TYPE-A to TYPE-C ケーブル
- HDMI to mini HDMI ケーブル
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
- スタンドカバー
わかりやすくケーブルの袋に「映像伝送用」や「給電用」と明記されているので初心者にはとても嬉しい配慮です。
ケーブルのコネクターはこのように太すぎず細すぎず、日常利用には問題ない形状となっています。
電源アダプターも付属しているのは嬉しいポイント。15Wの出力なので、モニターへの給電専用です。
PDで接続する機器への充電をしながら使う場合は大容量のUSB電源が別途必要になります。
試しに充電が100%の状態のSwitchを電源アダプター→モニター→Switchの順で接続して15分程度マリオカートをプレイしてみたところ、やはり15Wの電源アダプターだとバッテリーが少しずつ減っていきました。
できれば30W程度出るUSB電源を別途用意したいところ。
マニュアルは日本語対応。接続方法が図解されているので初心者にも非常にわかりやすいです。
続いてkksmart『XD-1』本体を見ていきます。
全体的にかなりシンプルで無駄な装飾が一切ありません。ロゴも溝も穴も全くないです。
ここまでシンプルだと逆に心配になるレベル……
ベゼルも非常に細く、しかもブラックに塗装されているのでよけいに細く見えます。
ベゼル幅は上下左右が4.5mm。下部のベゼルのみ25mmでした。
背面もVESAマウントのネジ穴があるのみというシンプルさ。
「とにかく外観はシンプルな方が良い!」という方のために作られたようのなモデルです。
左側面にイヤホンジャック、操作ボタン兼ダイヤル、電源兼キャンセルボタンがあります。
操作ボタンは上下に回すことで「選択」、押し込むことで「決定」になります。
下側のボタンは「戻る」および「電源ON/OFF」ができます。
本体右側に映像入力端子があります。
上がmini HDMI、下2つがTYPE-C映像入力兼電源供給用ポートになります。どちらからも映像入力可能なので迷わなくてよいところも良いです。
下側は滑り止めのゴム足とスピーカの音が出るスリットがあります。
モバイルモニターの音の出口として一番良いのはフロント全面にあるのが理想的ですがデザインに影響を与えるのと、背面や左右よりもこの位置にあったほうがデスクに反射して聞き取りやすくなるので好印象です。
本体の細部の仕上がりもかなり高品質だと感じました。
最近のモバイルモニターは安くても馬鹿にできない品質の高さです。
ベゼル下部には半透明のガラスっぽい素材が使われていてなかなか高級感もあります。
下側に貼り付けられたゴム足も適当に貼り付けられた雰囲気は全く感じられません。
ボディーは完全にアルミ色です。下手に塗装もされていないので、アルミの質感がお好みの方にはかなりおすすめです。
VESAの75mmに対応しているので、モニターアームにも取り付け可能。
2箇所のみネジ止めするタイプですが、モニター自体が約720gと軽いので、外れるような心配もありません。
スタンドカバーを使ってモニターを設置した状態。
下側のシルバーのベゼルが目立ちますが、やはり非常にシンプルです。
背面から。スタンドカバーのみ見える状態です。
カフェなどで使う場合も気にならないシンプルさ。
付属のスタンドカバーは2段階に角度調整できます。
2段階と言ってもカバーに溝があるのが2箇所なだけで、溝を無視すれば無段階で調整できます。
カバー手前部分はマグネット内蔵で折り畳むとピタッとくっつくので、コンパクトに設置したい場合にも便利です。
このようにモニターを右に設置する場合、折りたたんだほうがマウスを動かすスペースができるのでおすすめです。
大きさと重さ
カタログスペック上のモニターの大きさは、高さ:226mm、幅:359mm、厚み:5mm。
実際の厚みを計測したところ、本体下部の厚みのある部分で11mm、上部の薄い部分で6.2mmでした。
5mmではありませんでしたが、この薄さでもねじれ剛性が非常に高く、僕の手で少しヒネってみたくらいの力では全くよじれることは有りませんでした。
重さはモニター本体のみで727g。カタログスペックでは720gなのでほぼ間違いないスペックだと予測できます。
また、スタンドカバーを装着すると1,094gになります。1kgを超える重さになりますが、スタンドカバー付きのモバイルモニターだと平均的な重さです。
軽さを求めるならこのモニターがおすすめ。(スイッチの接続はドックが必要なモデルです。)
設定メニュー
メニューの大項目は5つ。
- 明るさ/コントラスト
- 色設定
- オーディオ設定
- その他の設定
- 信号ソース
きちんと日本語対応しているので迷うこともありませんし、上下のダイヤルとキャンセルボタンによる操作も直感的に操作可能で使いにくさを感じることはありませんでした。
設定についてですが、「明るさ」は日中の昼間で100に設定してちょうど良い感じです。「コントラスト比」は初期値の50のままで問題ありませんでした。
その他は「FreeSync」をONにしたくらいで、特に不自由なく使うことができました。
kksmart XD-1 の特徴
色域はsRGBカバー率69%とやや低め
キャリブレーションツールを使って『XD-1』の色域を測定しました。
結果がこちら。
kksmart XD-1 の色域 測定結果
カラースペース | 色域カバー率 |
---|---|
sRGB | 69% |
NTSC | 49% |
AdobeRGB | 51% |
P3 | 51% |
結果はsRGBカバー率で69%とやや低め。
とはいえこの価格帯のモバイルモニターとしては平均的な測定結果です。
写真現像やカラーグレーディングを行うような動画編集などには不向きですが、ゲームを楽しんだり仕事で使う程度であれば「色が薄い」と感じるようなことは全くありませんでした。
kksmart XD-1 のコントラスト比 測定結果
コントラスト比は明るさ100%のときに990:1をマークしました。
カタログ値の1000:1とほぼ同等の結果となります。
映像の表現力としては及第点ですね!
スイッチもスマホもTYPE-Cケーブルで接続可能
Nintendo Switchのケーブル1本接続にしっかり対応していました。
マリオカートを遊んでみましたがレスポンスが遅いと感じることもなく、15.6インチの大画面でゲームの世界に没入できました。
このモニターのすごいところの一つがスマホもTYPE-Cケーブルだけで投影できるところ。(”DisplayPort Alternate Mode”に対応したAndoroid端末のみ対応)
僕の手元にあるXperia5ⅢをTYPE-Cケーブルで接続してみたところ、全くなにも設定しなくてもモニターに投影できました。
スマホのアスペクト比にもよりますが、YouTubeも全画面で表示して楽しむことができます。
スマホでPUBGをプレイしてみましたが、大画面だと視認性が上がってプレイしやすいです。
シンプルすぎる外観
シンプルなのは僕個人としては大歓迎!
ボディーは全部真っ黒ってのが一般的ですが、このモデルは液晶パネル面を除いて全体がシルバーで統一されています。
アルミ合金製なんですが、まったく塗装されていない感じです。
しかし安っぽさは全くなく、いい感じにインテリアに馴染んでくれています。
VESAマウントにも対応
モニター背面にVESAマウント用のネジ穴が設けられているので、モニターアームに取り付けて使用することも可能です。
僕の場合はモバイルモニターを動画撮影時のチェック用として使っているのですが、モニターアームに取り付けて常設しようかと思っています。
そんなときにこうやって拡張性の高いモニターが1台あると助かります。
音質もGood!(サンプルあり)
スイッチでマリオカートをプレイしたときのサウンドをPCMレコーダーで録音したので参考にしてみてください。
XD-1のスピーカー音質
モニターの音量は100に設定していますが、特に音割れすることもなくクリアなサウンドです。
モバイルモニターのスピーカーはおまけ程度のモデルが多い中、このモデルの音質はかなり質が高いと感じました。
ちょっと感じたデメリット
強いてあげるならシルバーの外観がインテリアに合うかどうか
このモデルを色々とチェックしましたが、これと言ってデメリットが見つかりませんでした。
Amazonだとクーポン併用で2万円を切る値段で購入できるモバイルモニターとしては、機能性、使い勝手、画質、音質、外観、付属品、どれを見ても合格ラインを超えていて、かなり買い得感の高いモデルだと感じました。
強いて挙げるなら、シルバーの外観がどうか?という点です。
もともとシルバーのモバイルモニター自体が少ないので、「モバイルモニター=ブラック」というイメージでお考えの方にとってシルバーのモニターが許容できるか?という点がデメリットになる可能性はあります。
ただ、外観をあまり気にされない方にとっては、このモデルはかなりコストパフォーマンスが高くおすすめのモデルだと感じました。
kksmart XD-1 のレビューまとめ
本記事ではkksmart『XD-1』をレビューしました。
TYPE-CとHDMI入力に対応し、DP Alt Mote対応のAndroidスマホも直接接続可能。付属品も充実しており、お値段の割にはシンプルかつ高機能で非常に満足度の高いモバイルモニターです。
モバイルモニターもやすさと品質がかなり両立してきています!
メリット | デメリット |
---|---|
PC、スイッチ、Androidスマホなど多くの機器を直接接続可能 付属品も充実しており買ってすぐ使える 外観が非常にシンプル 値段が安い | 本体カラーがシルバー一色のみ |
はしかん評価
品質 | お値段の割には高品質 | |
画質 | この価格帯のモデルとしては色域も平均より少し高めで日常利用に問題なし | |
使い勝手 | TYPE-Cも両方映像入力可能、メニューも使いやすい | |
持ち運びやすさ | 薄い本体、スタンドカバー付属で持ち運びやすさも十分 | |
拡張性 | DP Alt Mode AndroidやVESAマウントにも対応で拡張性高め |
これは総合的に見てかなりおすすめできるモデルです!
こんな方におすすめ
- オールマイティーかつ安いモデルを探している
- ホワイトやシルバー系でインテリアを統一している
- 外観はシンプルに越したことはない
- モニターアームに取り付けて使いたい
価格もリーズナブルなので、1台を仕事やゲームなどいろんな用途で使いたい方にとってはかなり満足度は高いのではないかと感じました!
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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