Xを「#desksetup」で検索するとこだわりが詰まった個性豊かなデスクがたくさん見られます。
理路整然とデスク上に並ぶ周辺機器たち。
みんな配線をうまく隠して、美しくレイアウトしているな〜と感心しますよね。
実はこの裏で活躍してくれるのがドッキングステーションというデバイス。

これも周辺機器の一つではありますが、多くの周辺機器をまとめてPCに一度に接続できる、言わば周辺機器の元締め的存在です。

この記事でレビューする「iVANKEY FusionDock Max 1」は、Appleシリコンを搭載したMac専用のドッキングステーションで、Macユーザーにとって現時点(2025年3月)で最強と言っても過言ではない製品です。


僕もしばらく使っていますが、本当に便利!
すでに多くの方がレビューしていて、とても評判が良い「iVANKEY FusionDock Max 1」ですが、本記事では僕がこのドックを実際に使ってみて感じた良かった点と気になった点、そしてこのドックがおすすめな人とそうではない人について詳しく解説していきますので、参考にしてみていただけると幸いです。
特に、僕と同じくM1チップのMacBookを使っている方はぜひ参考にしてみてください。

- ポート数に困らない
- ポートの種類も豊富
- デザインが格好良い
- SDカードもMicroSDも読み込める
- 最大4枚の外部モニターに出力可能
- USB-Cケーブル2本で接続する必要がある
本記事はメーカーよりサンプル品をご提供いただき作成していますが忖度なくレビューしています。
製品概要
iVANKEYってどんなブランド?

iVANKEYは、2016年頃に中国にて設立されたコンピューター周辺機器ブランドです。(公式ページに概要が記載されていないため、正確な情報はわかりませんが、iVANKEYドメインやXのアカウントが2016年中頃に取得されています。)
主にUSB-Cハブやドッキングステーションを専門としており、その他にもHDMIケーブルやUSB-Cケーブル等もリリースしています。僕も以前、iVANKEYの8K対応HDMIケーブルを購入したことがあり、iVANKEY FusionDock Max 1 を知る前からブランドは認知していました。
品質も問題ないので、安心して購入できるブランドです。

スペック
iVANKEY FusionDock Max 1 のスペックはこのようになっています。
インターフェース | – 2× アップストリームUSB-C(Thunderbolt 4, 40Gbps, 96W PD対応) – 4× ダウンストリームUSB-C(40Gbps, 各15W) – 1× USB-C(10Gbps, 30W PD) – 1× USB-C(10Gbps, 7.5W) – 5× USB-A(10Gbps, 各7.5W) – 2× HDMI 2.0(最大4K@60Hz) – 1× SDカードスロット(UHS-II, 最大312MB/s) – 1× microSDカードスロット(UHS-II, 最大312MB/s) – 1× イーサネットポート(2.5Gbps) – 2× オーディオジャック(3.5mmフロント/リア) – 1× 光オーディオ出力 – 1× DCイン(180W) |
ビデオ出力 | – HDMI: 最大4K@60Hz – USB-C: 最大6K@60Hz、5120×1440@240Hz |
データ転送速度 | – USB-C: 最大40Gbps – USB-A: 最大10Gbps |
パワーデリバリー | – アップストリームUSB-C: 最大96W – ダウンストリームUSB-C: 各15W – フロントUSB-C: 最大30W – USB-A: 各7.5W |
対応OS | macOS 11.5以降 |
付属品 | – デュアルUSB-Cケーブル(1.2m) – 電源コード – 電源アダプター(180W) – 滑り止めパッド4枚 – ユーザーマニュアル、クイックスタートガイド |
保証期間 | 24ヶ月 |
合計20の接続ポートを搭載しており、「空きポートがない!」といった悩みからは一挙に開放されますし、種類もとても豊富。HDMIも2ポートありますし、有線LANポート、光デジタル出力など、さまざまな使い方に対応できます。
外部モニターへの出力可能枚数について

これはそもそものMacBookの仕様に準拠しています。
そのため、例えば最大4枚出力が可能なM1 Maxチップ搭載のMacBook Proの場合だと同じく出力可能な外部モニターは4枚となり、普通のM1チップだと出力できる外部モニターは1枚のみとなります。
他社のドックだとM1 Macでも仕様の範囲を拡張し、複数枚の外部モニターに出力可能な製品もリリースされていますが、iVANKEY FusionDock Max 1はMacBookの基本スペックを拡張するような機能はありません。
ただ、M1 Maxなどの最大4枚のモニターを出力可能なモデルであれば、この iVANKEY FusionDock Max 1 にあらかじめモニターを4台接続しておき、MacBook にドックを接続するだけですぐにクアッドディスプレイの環境を利用することが可能な環境を整えられます。

外観と付属品

外観はAppleでいうミッドナイトに似たカラーで、Appleデバイスとの親和性は高いです。
放熱性とシンプルさを両立したデザインとなっており、前面と背面に実用的な接続ポートがまんべんなく配置されています。


前面の左下にうっすらと白に光るLEDランプがあり、電源のON状態を確認できます。

冷却効率を上げるためのフィンは本体とデスクの間にわざと空間ができるように装着されたプレートとの間にあり、凹凸のある本体表面が見えにくくなっています。

付属品はこちら。

- ドック 本体
- デュアルUSB-Cケーブル(1.2m)
- 電源コード
- 電源アダプター(180W)
- HDMIケーブル(8K対応)
- 滑り止めパッド(4枚)
- ユーザーマニュアルおよびクイックスタートガイド
180Wもの高出力に対応した電源アダプターはそこそこの大きめ。iPhone 16 Proよりも少し長いくらいのサイズです。

電源の形状が、アース付きの三叉コンセントになっているため、通常のコンセントにはそのままでは接続できません。
僕はL字型のアダプターを購入し接続しました。


隙間の少ないデスク下の配線でも鑑賞しにくいのでおすすめ。
特長
クアッドディスプレイに対応

外部モニター4枚出力に対応しているドックは2025年2月現在ではこのiVANKEY FusionDock Max 1のみ。「CalDigit TS4」でも最大で2枚まででした。
外出先から帰ってきて、MacBook Proを専用ケーブルでドックと接続するだけで一挙にディスプレイ4枚に領域展開できてしまいます。凄すぎる!
ポートがとても充実している

合計で20ポートも搭載しており、デスク上のすべての接続機器を1台で収容できます。また、種類も豊富です。
フロントにはSDカードスロットとマイクロSDカードスロットも搭載しており、カメラで撮影した写真や動画も楽に読み込めます。UHS-Ⅱ対応のため、読み込み速度も快適そのもの。

実際に計測してみたところ、10.5GBのデータを約1分50秒でM1 MacBook Airに読み込めました。
さらに背面には、40Gbpsに対応したUSB−Cポートや2つのHDMIポート、さらに2.5Gbpsに対応した優先LANポートや光デジタル出力も搭載しています。

USB以外にも、豊富なポートを搭載しているため、大抵の周辺機器はこれ1台ですべて収容可能です。
2つのThunderbolt 4チップを搭載し、高パフォーマンスを実現

上記の豊富なポートを実現しているのがこれ。
Thunderbolt 4チップを2つ搭載しており、パフォーマンスを確保しています。
そのため、ここまで多くのポートを搭載でき、たくさんの周辺機器を同時に接続しても問題なく使うことが可能です。

実際に使ってみて良かったポイント
ポートが充実していて困ることがない
ポートの種類も量もとても豊富です。
USB-C、USB-A以外にも、HDMI2.0、SDカードリーダー、2.5GbpsのLANポートや光デジタル出力、オーディオジャック等、かなり充実しています。ないのはDPポートくらい?
僕が以前使っていたドッキングステーションは、SDカードスロットがなかったため、都度、SDカードリーダーを接続して読み込む必要がありました。毎回その動作がとても面倒でしたが、今はカメラから取り外したSDカードをダイレクトにドックに差し込んですぐにデータ転送できるので、とても楽になりました。
また、デスク上の全てのテバイスを接続してもまだまだ空きポートがあるため、ポートが足りなくなる心配も当面なさそうです。
デザインが格好良い

僕のデスクはウォールナットとブラックのアイテムをメインにしているのですが、目立たないシンプルなデザインも気に入っています。
ドッキングステーションは熱がこもりやすいため、本体表面がヒートシンクのように凸凹したデザインのものが多いのですが、「iVANKEY FusionDock Max 1」の上面はフラットです。
しかし放熱性もちゃんと考慮されていて、本体底面と左側面にはちゃんとスリットが入っています。隙間を開けて取り付けてあるL字型プレートにより、凸凹した麺が見えなくなっていて、よりシンプルにする工夫が施されています。

使っていて気になったポイント
ケーブル1本じゃ接続できないの?

「iVANKEY FusionDock Max 1」とMacは付属のデュアルUSB-Cケーブルで接続します。2本のUSB-Cケーブルが一本に束ねてある特殊な形状をしているケーブルです。
つまり、Macとドックを2本のUSB-Cケーブルで接続することになります。
これ、普通に考えるとケーブル1本じゃダメなの?という疑問が湧いてくるのですが、結論、2本接続しないと正しく動作しません。1本だと限定的な動作になります。
ドック背面のLaptopポートのうち上側に接続すると、ドックを横置きにした状態で上半分のポートしか動作せず、下側に接続すると下半分のポートしか動作しなくなります。

中の基盤が上下で2枚に別れており、それぞれを1本のUSB-Cケーブルで受け持っている構造になっているためだと思われます。

さすがにこれだけのポート数を搭載したドックを実現しようとすると、2本のケーブルが必要だったようです。
ただ、Mac側の接続は2本のケーブルが1つになった形状をしているため、1度の接続で2本同時に接続できるように工夫されています。

接続機器にずっと給電しっぱなしで大丈夫なの?
電源スイッチがないので、一度設置するとドックはずっと電源ONの状態になります。
つまり、Macや接続している周辺機器にもずっと電源が供給され続ける状態になります。
基本的には問題ないのですが、個人的にはMacを使っていないときにも周辺機器に電力が供給し続けられると通電時間が増えて寿命が縮みそうな気がしたので、途中にスマートコンセントを挟むことにしました。


これでアレクサに「ドックの電源ON」という感じで音声コントロールできるようにしています。
ちなみに待機電力は実測値で3.6Wだったので、1年中つけっぱなしにしても電気代は約800円程度。なので電気代に関しては気にしない方はつけっぱなしでも問題なさそうです。

また、マニュアルには「電源をオフにする場合はコンセントを抜いてください。」と記載されているため、電源を切ることも通常オペレーションの範囲内です。
電源ケーブルがミツマタ

電源ケーブルがアース付きの三叉コンセントになっているので、通常のコンセントにはそのままでは接続できません。
そのためアダプタを介して接続する必要があります。

デスク下のケーブルトレイにあまりクリアランスがなかったため、僕はL字型のアダプターを購入して接続することで解決しました。
熱くならない?
本体は少し暖かくなる程度で、激アツになることはありません。
3月、室温22℃の環境で5時間ほど使った状態で本体表面温度を計測したところ、38.3℃でした。手で触るとほんのり温かい程度です。

前面には全く繋いでない状態での計測なので、接続機器への電力供給量が増えると温度は変わる可能性はありますが、私のデスクのようなシンプルな構成の場合はこの程度の温度です。

どんな人におすすめ?
ほぼ全ての「AppleシリコンMacをお使いの方」におすすめできるドッキングステーションです。
しかし、一部、僕と同じM1チップ搭載Macを使っている方の場合、おすすめな人とそうでない人がいるなと感じました。
おすすめの人
- Appleシリコンを搭載したMacユーザーで、デスク上に複数の周辺機器を配置して使っている方
- M1チップ搭載のMacユーザーについては、外部モニターが1枚でも満足できる方
おすすめしない人
- M1チップ搭載のMacユーザーで、複数枚の外部モニターに出力して使いたい方
僕が、M1 MacBook Airで複数枚の外部ディスプレイに出力して使っていたドックがこちら。

このドックはDisplayLinkという技術を使ってM1チップでも複数の外部モニターを出力できるドックなので、M1の標準性能を突破したい方はこちらをおすすめします。
まとめ
「iVANKEY FusionDock Max 1」はMac使いのデスク民にとって強い味方になってくれるドッキングステーションです。
このドックが登場するまではCalDigit TS4が最もメジャーな製品でしたが、それを超えるポート数と性能を誇ります。
デスク上の周辺機器が増えてきたら、「iVANKEY FusionDock Max 1」の出番かもしれません。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。

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