本記事ではDidarがお送りする15.6インチモバイルモニター「Didar EVP-302」をレビューしています。ここ最近、格安モバイルモニターが増えてきていますが、製品選定はしっかりすべきということを再確認できた一台でした。
こんにちは。モバイルモニターを今まで10台近くレビューしているはしかんです。
今回ご紹介するモバイルモニターは、15.6インチFHD解像度のモバイルモニター『Didar EVP-302』です。
特徴としては下記のとおり。
- 割引クーポンを使えば、1万5千円以下で購入可能なほど格安で入手可能
- TYPE-Cケーブル1本での接続やminiHDMIを搭載し、どんな機器にも接続可能
- 15.6インチFHD(1920 x 1080)非光沢液晶パネルを搭載
- 豊富な付属品。スタンドにもなるカバーや電源アダプタも付属
と、一見素晴らしい製品のように見えますが、実際に現物を手に取ってみた私の率直な感想は「これはあまりおすすめできないな・・。」でした。
理由は3つ。
- 品質に問題あり
- モニター本体の剛性が低すぎる
- 他のモバイルディスプレイと比較すると重い
見た目のデザインや付属品、モバイルモニターとしての性能に関しては特に不満はないのですが、上記の3点が非常に残念でした。
今回はそんな15.6インチモバイルモニター『Didar EVP-302』を詳しくレビューしていきます。
本記事はサンプル品をご提供頂き作成しています。
スペック
『Didar EVP-302』のスペックはこちら。
ディスプレイサイズ | 15.6インチ型ワイド |
パネル種類 | IPS |
表面仕様 | アンチグレア(非光沢) |
解像度 | FHD (1,920 x 1,080) |
リフレッシュレート(最大) | 60Hz |
最大輝度 | 300 cd/m² |
コントラスト比 | 1000:1 |
応答速度 | 5ms |
映像入力 | USB Type-C、mini HDMI |
その他ポート | 電源用TYPE-Cポート、3.5mmイヤホンジャック、OTGポート |
スピーカー | 1W x 2 |
本体サイズ(スタンドあり) | 高さ:224mm 幅:368mm 厚み:11mm(最薄部で6.3mm) |
本体重量 | 945g(本体のみ):1,359g(カバー込み) |
モバイルディスプレイとしての性能は「ごくごく普通」といった印象なんですが、重さがネックです・・・。
平均的なモバイルディスプレイの重さは800gですが、このモニターは本体だけで945gあります。
カバーを含めると1.3kgオーバーとかなり重いので、頻繁に持ち運ぶ方には向いていないかもしれません。
外観と付属品
モニター本体はスタンドカバーが装着された状態で届きます。
内容物一覧はこちら。
- 「EVP-302」本体
- カバースタンド
- TYPE-C – TYPE-C ケーブル 1本
- TYPE-A – TYPE-Cケーブル 1本
- mini HDMI – HDMI ケーブル 1本
- OTG 変換アダプタ 1本
- 電源アダプタ
- マニュアル
- 保証書
付属品は非常に充実していてこの価格なら文句の付け所がありません。
本体の液晶パネル部分には輸送時の液晶保護フィルムが貼り付けられていますが、普段使い用ではないので、すぐに剥がしましょう。
剥がすとこのようにアンチグレアの液晶パネルが現れます。
カバーには内側に2本溝が切ってあり、モニター設置時に2段階の角度に調整できるようになっています。
モニターを立てた状態。
手前に飛び出たカバーは折りたためないため、設置面積に限りがある方は『Lepow Z1』のように折り畳めるカバーが付属しているモデルも選択肢の一つに入れても良いかもしれません。
カバーを外した状態。モニター本体にはロゴや飾りなどは全くなくシンプルなデザイン。
背面がこちら。
スピーカーは左右非対称に背面に向けて搭載されています。
下半分は11mmの厚み。上半分は厚みが約6mmと薄型設計です。
メニューボタンは本体に向かって左側に集約されています。
上からOTGポート、+ボタン、メニューボタン、-ボタン、電源ボタンとなります。
右側に入力ポートがあります。
上からMini HDMI、TYPE-C入力、USB PD入力、3.5mmイヤホンジャックとなります。
スタンドカバーの内側。
外側は少しカジュアルなパターン。
こうして見るとシンプルでいい感じ。学生さんが持って歩いていると様になりそう。
Didar EVP-302 の特徴
付属品が豊富
付属品が豊富で、追加でケーブルや電源アダプタを購入する必要がありません。
スタンド兼カバーも標準で付属しているため、買ってすぐに使い始める事ができます。
OTGポートの変換アダプタも付属しているので、スマホやタブレットに有線でキーボードやマウスを接続することもできます。
色表現性能は普通レベル 応答速度も問題なし
キャリブレーションツールで色域を測定してみました。
結果、sRGBカバー率は66%、NTSC=47%、AdobeRGB=50%、P3=49%となりました。
ごくごく普通の性能ですね。
僕がメインで使っているモニター『DELL U2720QM』と色味を比較したのがこちら。
上がsRGBカバー率100%をほこる『DELL U2720QM』で、下が『Didar EVP-302』です。
パッと見た感じはほとんど差がないように感じますが、よーく見ると色が若干薄いのがわかります。
青も少しだけ薄い気がしますが、比較しないとわからないレベルだと思います。
続いて応答速度のテスト。
今回も息子氏の協力を得て、スイッチを接続してフォートナイトやテトリスをテストプレイしてもらいましたが、全く問題なくプレイ可能でした。
ちなみに付属品のみでスイッチと接続可能でした。
とにかく安い!
こちらのモニターですが、割引きクーポンを使うと1万5千円前後の値段で購入することが可能。
かなり安く購入することができます。
標準敵な性能を持っており、付属品も豊富で安いため、「とにかく使えればいい!」という方にとっては選択肢の一つに入れてもいいかもしれませんが、下記のデメリットに十分気をつけてください。
デメリット
モニター本体の剛性が低すぎる
今回ご紹介する『Didar EVP-302』ですが、一般的なモバイルディスプレイと比較して、ボディーの剛性が非常に低いです。
つまり、簡単によじれるということ。
カバンにたくさんの荷物と一緒に入れたりすると、本体が簡単によじれてしまいそうで怖いです。
背面パネルもネジ止めになっていて、チープな印象が否めません。
品質に問題あり
細かい部分を観察していて一箇所背面のネジが飛び出ている箇所を発見したため、自分でドライバーで締めようとしたところ、ネジが馬鹿になっていて締めることができませんでした。
品質には個体差もあるかと思いますが、せっかく購入した商品がもしこの状態になっていたらそれは悲しいですよね。
他のモバイルディスプレイと比較すると重い
スペックでも書きましたが、他の一般的なモバイルディスプレイと比較すると結構重いです。
本体のみで実測値で945g。カバー込だと1.3kg以上あるので、外出先に頻繁にディスプレイを持ち出して使われる方には向いていません。
もっと薄くて軽いモデルをチョイスしましょう。
Didar EVP-302 のレビューまとめ
本記事では『Didar EVP-302』をレビューしました。
1万5千円前後で購入可能な格安モバイルディスプレイですが、構造や品質に不安が残る製品のため、あまりおすすめできない商品でした。
- 割引クーポンを使えば、1万5千円前後で購入可能なほど格安で入手可能
- TYPE-Cケーブル1本での接続やminiHDMIを搭載し、どんな機器にも接続可能
- 15.6インチFHD(1920 x 1080)非光沢液晶パネルを搭載
- 豊富な付属品。スタンドにもなるカバーや電源アダプタも付属
- 品質に問題あり
- モニター本体の剛性が低すぎる
- 他のモバイルディスプレイと比較すると重い
少しでも品質が気になる方や軽さを求める方にはおすすめできないです。
モバイルディスプレイは今や多くのメーカーが存在しますが、あえてこの『Didar EVP-302』を選ぶ理由は見つかりません。
メーカーの方にはぜひ、次回製品で挽回してもらいたいなと思います。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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