本記事では、Tribitから新しくリリースされたノイズキャンセルワイヤレスイヤホン『Tribit FlyBuds NC』をレビューしています。「AirPods Pro」にも負けないノイズキャンセル性能と10mmの大口径ドライバーが生み出す重低音、それでいて7,000円を切る安さが魅力の感動レベルのガジェットです。
今回ご紹介する『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』は、コスパの高いBluetoothスピーカーを数多くリリースしているTribitの新作ワイヤレスイヤホンです。
で、まず冒頭にひとこと言わせてほしいのですが、私、Tribitのことがもっと好きになりました。
もともと3,000円のBluetothスピーカー『Tribit XSound Go』で初めてTribit製品に触れた時、あまりの高コスパぶりに非常に驚き、それ以来お気に入りブランドに。
そして今回の『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』も相当ヤバくて(ほめ言葉)、ますます好きになりました。
アクティブノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能を搭載したワイヤレスイヤホンにも関わらず、なんと7,000円を切る実売価格でローンチしてきた事実に驚きを隠せません。
今回も期待を裏切らない高コスパっぷり
実際に『Apple AirPods Pro』とも比較してみましたが、ノイズキャンセル性能もなかなかのものですし、機能を切り替えるごとに「ノイズキャンセリング オン」といった声によるアナウンスも流れて高級感あるし、通話にも普通に使えるので、価格を考えると異常なまでの高性能で本当にビビりました。
ただ、少し惜しい点もいくつかあったので本記事で解説していきますね。
運よく正式リリース前にレビューする機会を頂けたので、じっくりレビューしていきたいと思います。
本記事はメーカー様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
Tribit FlyBuds NC(BTHA1) の概要
まずは『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』のスペックをチェックしていきましょう。
スペック
細かいスペックはこちら。
ブランド | Tribit |
商品名 | Tribit FlyBuds NC |
型番 | BTHA1 |
色 | ブラック |
装着方式 | カナル型 |
Bluetoothバージョン | Bluetooth 5.0 |
ドライバー | 10mm口径 |
ノイズキャンセル機能 | ノイズキャンセルモード、外音取り込みモード、通話時のノイズキャンセル機能 |
バッテリー持続時間 | ノイズキャンセルOFF時:イヤホン単体で10時間 充電ケースと合わせて30時間 ノイズキャンセルON時:イヤホン単体で8時間 充電ケースと合わせて24時間 |
大きさ | 幅 6.0cm x 奥行 6.0cm x 厚み 3.3cm |
重さ | ケース込み:54g イヤホンのみ2つで11g |
防水機能 | IPX4等級(あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない) |
Bluetooth5.0に対応しておりイヤホン単体で10時間の連続再生が可能(ノイズキャンセルOFF時)である点や、10mm口径のドライバーを採用しているなど、ワイヤレスイヤホンとしての十分な機能を搭載しつつ、Tribit初のノイズキャンセル機能も搭載しており、とても機能性の高い製品に仕上がっています。
外観と付属品
白地にオレンジのTribitロゴがプリントされたシンプルな外箱。
厚みがあってしっかりしています。
- イヤホン本体
- 充電ケース
- 充電ケーブル(TYPE-A to TYPE-C)
- イヤーピース(5つのサイズ)
- 取扱説明書
- 保証カード
充電ケースは丸くてポケットにもすんなり入るサイズ感。
マットブラックのケースはサラサラとした手触り。
充電端子はうれしいUSB TYPE-C。ケーブルを使いまわせてすっきり運用できます。
裏面にはちゃんと技適マークがあり、安心して使えます。
それではいよいよイヤホン本体を見ていきましょう。
イヤホン本体もケース同様マットブラックの非常にシンプルなデザイン。
イヤホン本体は、マグネットでケースに吸い付くように収納できます。
開封直後はイヤホンの充電端子には保護シールが貼られているので、剥がしていったんケースに戻すと電源が入ります。
ケース側の充電端子も掃除しやすい位置についてます。
ケースに戻すと、イヤホン本体の白いLEDがゆっくり蛍のように点滅します。
こういったチカチカしない光り方にも拘りと高級感を感じますね。
ケースとイヤホン。シンプルなデザインなので、利用シーンを選ばないですね。
イヤーピースは指で簡単に外せます。
付属しているイヤーピースの大きさは5種類。
イヤーピースのフィット感は音質にかなりの影響を及ぼすので、これだけサイズをそろえてくれているのはありがたい限り。
イヤホンをケースに戻すと、ケースのLEDでバッテリー残量を教えてくれます。
重さと大きさ(WF-1000XM3、AirPods Proとの比較も)
重さはケース込みで54g。「AirPods Pro」がケース込みで56.5gなので、それよりも少しだけ軽いです。
イヤホンは片側で約6g。これも「AirPods Pro」とほぼ同じ。
ちなみに他の代表的なノイズキャンセルワイヤレスイヤホンとケースの大きさを比較すると「WF-1000XM3」>「FlyBuds NC」≧「AirPods Pro」の順で並ぶ感じ。
イヤホンの本体の大きさもケースと同じくちょうど中間くらいの大きさです。
装着した際の見た目
耳に装着するとこのような見た目になります。
音質をチェック
豊かな低音域とバランスが取れてマイルドな中音域~高音域
手持ちのノイズキャンセルイヤホン「AirPods Pro」「WF-1000XM3」を使って、色んな曲を聴き比べしてみました。
結論から申し上げると、「重低音好きの方に向いている音質」という印象を受けました。
実際、同じ楽曲をそれぞれのイヤホンで聞き比べてみたところ、一番低音域が豊かだな~と感じたのはなんと『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』でした。
低音域
低音域は10mm口径のドライバーの恩恵か、非常に豊かに鳴ってくれます。低音域の音圧はこの3機種の中で一番ですね。
ロックやEDM系がお好きな方でも納得の重低音が楽しめると思います。
中音域
ボリュームを上げていくと中音域のうまみが出てきますが、全体的に低音寄りの味付けのため、ボリュームを絞っていくとすこし物足りなさを感じるかもしれません。
高音域
耳に突き刺さるような不快な高音は全くありません。
良く言えばマイルドな印象で、悪く言えば少しモヤッとした感じを受けます。
これらは「AirPods Pro」「WF-1000XM3」と比較した場合に僕が感じた音質の差です。
おそらく単体で聞いていると、音質面でも非常に満足のいく仕上がりだと思います。
音質比較をした僕であれば、重低音を思いっきり楽しみたいときは『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』を持ち出すと思います。
Tribit FlyBuds NC(BTHA1)の良かったところ
ノイズキャンセル機能はAirPods Proに迫る性能
ノイズキャンセル機能は一番気になるところだと思いますが、「AirPods Pro」と『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』をカフェの雑音環境で使ってみて、どの程度ノイズが消えるか実験してみました。
その結果、ノイズキャンセル機能は「AirPods Pro」のノイズキャンセル性能にかなり肉薄しており、ほとんど一緒と言っても過言ではない領域に来ています。
これには正直驚きました!
厳密に言うと、「AirPods Pro」の方が若干性能は上でしたが、価格差を考えると恐ろしい高性能っぷりと言えます。
外音取り込み機能(アンビエントモード)については「AirPods Pro」の方が自然に聞こえました。
通話の音質も日常利用可能なレベル
息子氏の協力を得て、携帯電話で通話のテストを実施しました。
息子氏に一番小さいイヤーピースを取り付けた『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』装着してもらい、サーキュレーターの前でしゃべってもらったところ、少しゴゴゴという風切り音が聞こえましたが、話す声もはっきりと聞こえ、日常利用には問題ないレベルの通話品質でした。
逆に僕が『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』を付けた場合も相手の声は普通に聞こえましたので、電話やWEB会議など、様々なシーンで通話に使える性能を持っています。
片方のイヤホンに2本ずつマイクを搭載しており、1本は通話用、もう1本はノイズ監視用として連動して動くため、自分の声をはっきりと相手に届けることができるんです
操作方法 すべてタッチ操作で反応も良い
イヤホン本体に物理ボタンは全くなく、全てタッチで行います。
基本的には左右両方で再生・停止・曲送りなどの操作ができますが、唯一の違いは長押しした時の動作です。
左を長押し | 右を長押し |
音声アシスタントを起動 | ノイズキャンセル機能を切り替え |
- 再生・停止:2回タップ
- 電話を受ける・切る:2回タップ
- 次の曲へ:3回タップ
- 着信中に2秒ほど長押しすると着信拒否
音量操作以外はすべてタップでこなせますね。
ケースから取り出して接続されるまでがかなり速い
ケースから取り出して接続されるまでの時間を実際に計測してみたところ、ピッタリ5秒で接続されました。
これであれば、サッと取り出してスマートに音楽を聴きはじめることが可能ですね。
Tribit FlyBuds NC(BTHA1)の惜しいところ
ノイズキャンセル性能もかなりのもので、かなりコスパが高い『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』ですが、惜しい点が少しありました。
それはこちらの3点です。
- イヤーピースが薄っぺらく、耳に装着していると脱落しないか不安になる
- 耳に装着した直後は必ずノイズキャンセルをONする操作をしなければならない
- 着脱センサーはない
イヤーピースがサラサラしていて落ちそうで怖い
非常にサラサラした手触りと深さのないイヤーピースのため、耳に装着した時にピタっ!と吸い付くような感じはあまりないです。
頭を軽く振った程度では落ちませんが、ちょっとした衝撃やランニングなどのスポーツにはあまり向いていません。
ただ、地肌への当たりが弱い分、長時間の使用でも痛くなりにくいという相反する面もありました。
また、イヤーピースはコンプライなどのサードパーティー製のものが豊富に出回っていて簡単に交換できるので、ぴったりフィットするイヤーピースを買って改良することは可能です。
ステムの直径は実測値で5.4mmだったので、「コンプライ トゥルーワイヤレス イヤホン向け イヤーピース Mサイズ」、「ソニー ハイブリッドイヤーピース EP-EX11L」、「FSC 低反発 ウレタン製 イヤーピース 6個入り (S/M/Lサイズ)」の3種類を発注して実験してみました。
まず、結論から申し上げると、このイヤホンには「コンプライ トゥルーワイヤレス イヤホン向け イヤーピース Mサイズ」が合います。
理由は、「ケースにきちんと収まる」から笑
音質については正直どれも大差ありませんでした。
純正のうすっぺらいと思われていたイヤーピースでも、きちんと自分にフィットするものをチョイスして装着していれば音質は全く問題ないです。
変わるのは「つけ心地」。
左が純正。右が「ソニー ハイブリッドイヤーピース EP-EX11L」です。高さがあるので、耳にしっかりとフィットして落ちにくいです。
そして深さのあるイヤーピースだとこのようにケースに収まらなくなります。
フタも閉まらなくなります。
このイヤホンに合うのは「コンプライ トゥルーワイヤレス イヤホン向け イヤーピース Mサイズ」でした。
このように深さがないですが、ちゃんと低反発素材でできているので耳にもしっかりとフィットして落ちにくくなります。
純正イヤーピースとの比較。ケースにも問題なく入りました。
使うたびにノイズキャンセルをONにする必要がある
使うたびにノイズキャンセルがOFFの状態から始まるので、ノイズキャンセル機能を使いたい場合は装着したあとに右耳を長押ししてノイズキャンセルをONにする必要があります。
ノイズキャンセルONの状態を維持してほしい・・。
着脱センサーはついていない
イヤホンを耳から外しても、音楽は鳴り続けます。
着脱センサーがないので当然なのですが、ケースに収納した時点で自動的にイヤホンの電源がOFFになり接続が切れます。
まとめ
『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』は、10mm大口径ドライバーを採用し、7000円という安さながらノイズキャンセル機能や外音取り込み機能を搭載した高コスパノイズキャンセリングワイヤレスイヤホンです。
これからノイキャンデビューしようと思っている方にピッタリのイヤホンです!
- 初めてのワイヤレスイヤホンを探している
- ついでならノイズキャンセル機能が付いているとうれしい
- さらに安ければ言うことなし!
- どちらかというと重低音がドスドス鳴るイヤホンが好み
- 通話もちゃんと使えるワイヤレスイヤホンが欲しい
ノイズキャンセルワイヤレスイヤホンも様々なメーカーが日々新製品をリリースしており、多くのメーカーがひしめき合う構図になってきていますが、ここに『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』をかなり安い価格でリリースしてきたTribitの本気をビシビシと感じるガジェットで、久々に感動しました。
ノイズキャンセルイヤホンを検討されている方の中には、「価格がどれも高いんだよな~」と躊躇されている方も中にはいらっしゃるのではないかと思います。
しかし、そんな方にこそ高コスパノイズキャンセルワイヤレスイヤホン『Tribit FlyBuds NC(BTHA1)』で、ノイズキャンセルをONにした時のスッと静寂が訪れる感覚をぜひ味わってみてほしいです。
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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