本記事ではASUSの24.5インチFHDゲーミングモニター『VG258QR-J』をレビューしています。最大165Hzのリフレッシュレート。応答速度は0.5ms(GTG)に対応。ELMBやG-Sync、FreeSyncに対応し必要な性能を十分に備え、値段も2万円台後半で購入できるためAmazonのモニター販売ランキングでも上位にランクインしている人気モニターです。
本記事でご紹介するのはASUSのゲーミングモニター『VG258QR-J』です。
最後にJが付くモデルはAmazon専売モデルの型番ですが、『VG258QR-R』とスペックは全く同じものになります。
- 24.5インチフルHD TNパネル液晶モニター
- リフレッシュレートは最大165Hzに対応し、応答速度は0.5ms(GTG)に対応
- 入力はHDMI、DisplayPort、DVIに対応
- G-Sync Compatible, Adaptive-Sync(FreeSync)に対応
- ASUS独自の「Extreme Low Motion Blur」を搭載
- 入力遅延を最小限に抑える「GameFast」とゲームをより快適にする「GamePlus」も搭載
- スピーカー内蔵
高性能の割には比較的安い値段で購入できるため、Amazonでも非常に人気のモニターで、Amazonのモニター人気ランキングでも常に上位に入っています。
本記事ではそんな『VG258QR-J』を多めの写真でじっくりとレビューしていきます。
本記事はメーカーのASUS様よりサンプル品を貸与いただき作成しています。
- ELMBにも対応
- バックライトが明るい
- 内蔵スピーカーの音質はあまり良くない
- TNパネルなのでIPSパネルと比較すると白っぽい画質
ASUS VG258QR-J の概要
スペック
『VG258QR-J』のスペックはこちら。
ディスプレイサイズ | 24.5型ワイド |
パネル種類 | TN |
表面仕様 | アンチグレア(非光沢液晶) |
解像度 | FHD (1920 x 1080) |
リフレッシュレート | 最大165Hz |
輝度(標準) | 400 cd/m² |
応答速度 | 0.5ms[GTG] |
表示色 | 1670 万色 |
アスペクト比 | 16 : 9 |
コントラスト比 | 1000 : 1(ASCRオンで100,000,000:1) |
チルト角度 | 上下 : -5°/33° |
スウィベール | 左右 : -90°/90° |
高さ調整 | 130mm |
VESA規格 | 100 x 100mm |
消費電力 | 使用時:40W スタンバイ:<0.5W |
映像入力 | HDMI 1.4 x 1 / Display Port 1.2 x 1 / Dual-Link DVIx 1 |
音声入力 | 3.5mmオーディオ入力ポート |
スピーカー | 2W x 2 (3.5mmヘッドホンジャック搭載) |
本体サイズ | 高さ:356.6 – 486.6mm 幅:562.5mm 奥行き:221.4mm |
本体重量 | 5.1kg(スタンドなしで2.7kg) |
保証期間 | 3年保証 |
外観と付属品
それでは外観をチェックしていきましょう!24.5インチということで、箱も比較的コンパクトにまとまっています。
内容物はこちら。DisplayPortケーブルや3.5mmオーディオケーブルも付属していて充実しています。
- HDMIケーブル 1本
- DPケーブル 1本
- 3.5mmオーディオケーブル 1本
- 電源ケーブル
- 電源アダプター
- クイックスタートガイド
- 保証書
モニター台座は裏面からネジ止めして固定するタイプ。工具不要で組み立てられます。
正面から撮影した『VG258QR-J』本体。フレームのベゼル幅は約7mmと非常に薄いため、とてもスタイリッシュな外観です。
スタンドには高さ調整機能が搭載されているため、手で簡単に高さが変えられます。この状態が一番低い状態。
モニターは横方向には左右90°の角度まで回転でき、上下方向には下向きに-5°上向きに33°の角度まで動かせるので、自分の姿勢に合ったプレイしやすい角度に調整できます。
また、縦方向に回転させることも可能なので、モニター可動範囲はかなり柔軟です。
台座の回転部分はゲーミングモニターっぽいデザインで、赤いラインが入っています。
全体がブラック基調のため、とても締まって見えます。
背面はこのようなデザイン。以前レビューした同社のゲーミングモニター『ASUS TUF Gaming VG27VQ』とほぼ一緒です。
背面上部にASUSのロゴがプリントされています。
各ボタンはモニターに向かって右側背面に配置されています。
メニューボタンは十字キーになっていて直感的に操作が可能。他のボタンも凹凸を設けてあり、感触でどのボタンか分かるようになっています。
モニタースタンドの側面にプリントされている赤い文字がゲーミング感を醸し出しています。
ケンジントンロックにも対応しているので、セキュリティー対策も万全です。
背面に2Wのスピーカーを2基搭載しており、別途スピーカーを用意することなく音声まで楽しめます。
入力ポートはこのようになっています。HDMIやDisplayPortに加え、DVIにも対応しています。オーディオ系は出力だけでなく入力ポートまで備えています。
VESAマウントにも対応しておりモニターアームで使用することも可能。スタンドの支柱部分は工場出荷時からネジ止めされているので、モニターアームを取り付ける場合はこのネジを外して取り付けます。
大きさと重さ
モニターの大きさは、高さ:356.6 – 486.6mm 幅:562.5mm 奥行き:221.4mmとなります。
重さは5.1kgと非常に軽く、移設も楽にできます。
ゲーミングノートPCに搭載された15.6インチのモニターと比較すると、24.5インチでもかなり画面が大きく感じます。
24.5インチというサイズ感は、大きすぎず小さすぎず全体を見渡しやすいため、FPSはかなりプレイしやすいと感じました。
設定メニュー
メニュー項目は大項目が8つあります。
全てモニター背面の十字キーを使って設定可能。
十字キーメニューは直感的に操作できるので個人的に気に入っています。
ASUS VG258QR-J の特徴
次に『VG258QR-J』の特徴を整理します。
リフレッシュレートは最大165Hzに対応し、応答速度は0.5ms(GTG)に対応
『VG258QR-J』は3万円で購入できるゲーミングモニターですが、リフレッシュレートと応答速度の2点において、ほとんどのユーザーの要求スペックを満たせる性能を持っています。
リフレッシュレートは最大で165Hzに対応し、応答速度においてはGTGで0.5msに対応しているという非常に低遅延のモニターとなっています。
HDMI接続では最大で120Hzまでのリフレッシュレートになりますが、それでも初めて120Hzを体感される方にとっては感動に近い感覚を味わえるはずです。
G-Sync Compatible、Adaptive-Sync(FreeSync)に対応
ゲーマーを悩ませる現象の一つが、映像の「カクツキ」や「ティアリング」と呼ばれる映像が横にずれて見える現象。
GPUのレンダリングタイミングとモニターのリフレッシュレートのズレが原因で発生しますが、これを解決してくれる機能が可変リフレッシュレート機能である「NVIDIA G-Sync」や「AMD FreeSync」です。
これらは最近ではゲーミングモニターを選択する上でほぼ必須と言っていいほどの機能になっていますが、この『VG258QR-J』ももちろん対応しています。
G-Syncにおいても、NVIDIAが互換性のあるモニターを検証して認定する「Compatible Monitors」として認定を受けています。
ASUS独自の「Extreme Low Motion Blur」を搭載
「Extreme Low Motion Blur」(通称ELMB)は、映像をより鮮明なものにするために各フレームの間にバックライトを消灯して黒い画面を挿入することで、映像の残像感を低減する機能です。
この機能を有効にすると、バックライトが点灯している時間が半減するため画面が暗くなりますが、『VG258QR-J』のバックライトはかなり明るいものが採用されているため調整でカバー可能。
注意点としては、ELMBが使えるのはDisplayPortとDVIのみでHDMIでは使えないのと、モニターのリフレッシュレートを85Hz、100Hz、120Hzのいずれかに固定する必要があるため、上記の可変リフレッシュレート機能である「NVIDIA G-Sync」や「AMD FreeSync」とは同時に使うことができません。
可変リフレッシュレートとELMBを同時に使える「ELMB SYNC」という技術もありますが、『VG258QR-J』は未対応なので「ELMB SYNC」対応製品をお探しの方には「TUF Gaming VG27AQ」等をおすすめします。
入力遅延を最小限に抑える「GameFast」とゲームをより快適にする「GamePlus」を搭載
HDMIやDisplayPortなどの映像入力に信号が入ってきてから実際に画面に表示されるまでの時間を限りなく短くする「GameFast」技術と、画面上にレティクル(照準となる十字線)やタイマー、リアルタイムFPSを表示しゲームをより快適にプレイできる「GamePlus」機能も搭載しています。
これらはモニター単体で動く機能のため、PCスペックやソフトウェアの機能に依存せず使用することができます。
モニター性能によって対戦相手よりも少しでも有利にゲームを進めたい方に嬉しい機能です。
sRGBカバー率91% P3カバー率71%でゲームプレイには問題ない色表現力
キャリブレーションツールを使って『VG258QR-J』の色域を測定しました。
結論から言うと一般的な色表現力で、良くもなく悪くもなくゲームプレイであれば問題ないレベルです。
TNパネルなので、若干色が白っぽい印象を受けましたが、FPSなどをプレイする際は逆に暗い部分が見やすいと感じました。
ASUS VG258QR-J の色域測定結果
カラースペース | 色域カバー率 |
---|---|
sRGB | 91% |
NTSC | 68% |
AdobeRGB | 71% |
P3 | 71% |
sRGBカバー率は91%。ゲームプレイやYouTube等の動画視聴では違和感なく使えました。
TNパネルなので少し白っぽい印象を受けますが、筆者のように毎日モニターを比較するとかしないとわからない差ですね。
ちょっと感じたデメリット
『VG258QR-J』は2万円台後半で購入できるためAmazonのモニター販売ランキングでも上で購入できるゲーミングモニターとしては、スペック的にも十分でかなりコスパの高いモニターです。そのため、Amazonのモニター人気ランキングでも上位の常連となっています。
実際に使ってみて人気の理由がわかりました。
ですが弱点もあるのでしばらく使ってみて感じたデメリットをご紹介します。
音質はあまり良くない
全体的にバランスが取れたモニターなので、特に目立つデメリットは感じられませんが、強いて挙げるなら内蔵スピーカーの音質です。
正直お世辞にも良いとは言えないので、「無いよりはマシ」という程度で捉えておくと良いです。
実際にはゲーミングヘッドセットや外部スピーカーと組み合わせて利用される方がほとんどだと思うので、スピーカーにこだわらない方には全く問題ない部分だと思います。
TNパネルで若干色が白っぽく感じる
液晶パネルにTNパネルを採用しているため、色合いが美しいIPSパネルのモニターと比較すると若干色が白っぽく感じる場合があります。TNパネルのメリットは、価格メリットを出しやすい点と、発光効率が高く消費電力を抑えられるという点があります。
とは言え比較しないと分からない程度ですしコントラストが薄いわけではないので、モニターの設定で自分好みの色合いに調整すれば「色が薄いな〜」とか「白っぽいな」と感じる事は特にありませんでした。
ASUS VG258QR-J のレビューまとめ
本記事ではASUSのゲーミングモニター『VG258QR-J』をレビューしました。
『VG258QR-J』はゲーミングモニターとして押さえていてほしいポイントをしっかり押さえつつ2万円台後半で購入できるコスパの高いゲーミングモニターです。
初めてゲーミングモニターを購入する方や、性能とコストのバランスが良いゲーミングモニターをお探しの方におすすめのモデルとなっています。
こんな方におすすめ
- 初めてゲーミングモニターを買うけどどれが良いかわからない
- ELMB対応のゲーミングモニターを探している
- 27インチだと大きすぎるので小さめのゲーミングモニターが欲しい
はしかん評価
画質 | G-SyncやFreeSync、ELMBも搭載し、リフレッシュレートは最大165Hzに対応し応答速度も0.5msと申し分なし。GameVisualで色合いも簡単に切り替え可能でGood。 | |
音質 | スピーカーの音質はあまり良くないので、ゲーミングヘッドセットや外部スピーカーと組み合わせて使うのがおすすめ。 | |
デザイン | ベゼルも薄く全体的にバランス良くまとまっており、ブラックで統一感のあるデザイン。ゲーミング環境を黒で統一したい方にもおすすめ。 | |
操作性 | 十字キータイプのメニューボタンで直感的に操作可能。ボタンも感触でわかり安くなっている点はGood。 | |
拡張性 | DVI、HDMI、DisplayPortに対応しているがそれぞれ1ポートのみ搭載。DVIはいらないのでHDMIがもう1ポート欲しかったところ。USB Hub機能も未搭載。 |
性能はあまり妥協したくないけど安めのモニターをお探しの方にピッタリのモデルですよ!
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
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