本記事ではFeiyuTechから新しくリリースされたカメラ付きジンバル『Feiyu Pocket 2S』をレビューしています。カメラ部分が取り外せる世界初のセパレート方式を採用し、なめらかな車載動画やロードバイク動画など今までにない撮影方法が楽しめるカメラです。
本記事でご紹介する『Feiyu Pocket 2S』は全く新しいコンセプトの「カメラ付きジンバル」です。
「カメラ付きジンバル」の先駆けとなったのが「DJI OSMO POCKET」。
「こんな小さいのにジンバル付いててめっちゃ滑らかな映像撮れるってすごい!」と驚いたのが記憶に新しいですが、『Feiyu Pocket 2S』はそんな「カメラ付きジンバル」の常識を覆すような遊び心満載のカメラです。
なんと小型カメラ部分が本体から取り外し可能で、マグネットで車に固定して滑らかな車載動画を撮影したり、ベルトで腕に固定して流れるようなトレイルランニングの映像を撮影したり、両面テープでバイクのヘルメットに固定して大胆な画角かつ滑らかな映像を撮影したりと、今までになかった撮影方法が楽しめます!
マグネット内蔵なので車にもそのまま取り付け可能。
滑らかな車載映像が簡単に撮影できてしまいます!
“ウェアラブルカメラ付きジンバル”
一言で言うとこんな言葉がしっくり来る製品です。
もちろんジンバル付きなので撮影した動画はヌルヌル!
『Feiyu Pocket 2S』の特徴まとめ
- カメラ部分が分離して様々な部分に取り付け可能
- 最大4K60fpsの滑らかな映像が撮影できる
- 130°の超広角レンズ採用で画角が広い
- 最大4倍までのデジタルズームに対応
- 4Kで2倍、FHDで4倍のスローモーション撮影に対応
- タイプラプスやモーションラプス撮影も可能
- スマホとWi-Fi接続しアプリと連携して撮影することも可能
- オプションを付けることで外部マイクも使用可能
- HDMI出力に対応
ざっくりまとめただけでも様々な撮影方法に対応しており、めちゃくちゃ遊べる1台に仕上がっています!
『Feiyu Pocket 2S』はクラウドファンディング「Makuake」で8,200万円の支援購入を集めた製品です。
本記事ではそんな『Feiyu Pocket 2S』を写真とサンプル動画多めでじっくりレビューしていきます。
動画でもご紹介していますので、参考にしてみてもらえると嬉しいです。
動画レビュー
本記事はメーカーのFeiyuTech様よりサンプル品をご提供いただき作成しています。
▼ 気になるところまで読み飛ばす
- 手持ちだけでなく、バイクや体に取り付けることで滑らかで臨場感あふれる映像が撮影できる
- 画角が広くセルフィー撮影でも背景までしっかり撮影できる
- 体の前面に90°でカメラを付けるときは問題ないが、車のサイドに付けると映像がタテになる
- 本体内蔵マイクの音質が悪い
Feiyu Pocket 2S の概要
それでは『Feiyu Pocket 2S』の概要をチェックしていきましょう。
スペック
詳細スペックはこちら。
メーカー | FeiyuTech |
商品名 | Feiyu Pocket 2S |
型番 | Vcam2S |
色 | ブラック |
カメラ | センサー:1 / 2.5″ CMOS 有効画素数:851万画素 レンズFOV:130°、絞り(F):2.0 ISO範囲:100〜3200 等価焦点長:16mm 電子シャッター速度:1 / 8000〜16s 最大画像サイズ:3840 * 2160 写真フォーマット:JPG / JPG + DNG 写真モード:単一写真、パノラマ写真、静的遅延、軌道遅延 ビデオ解像度: 4K 3840 * 2160 @ 60/50/48/30/25 / 24fps 2.7K 2720 * 1520 @ 60 / 50/48/30/25 / 24fps 1080P 1920 * 1080 @ 120/60/50/48/30/25 / 24fpsビデオフォーマット:MOV、MP4 ビデオ録画モード:ビデオ、 タイムラプス、スローモーション最大ビデオビットレート:4K @ 60 fps、最大 ビットレートは120Mbps 対応ファイル形式:FAT32、exFAT 対応SDカード:マイクロSD、最大サポート512gメモリーカード(U3以上の高速カードの使用を推奨) 音声出力:48KHz、AAC |
本体の材質 | アルミニウム合金、PC |
重さ | 186g |
防水 | なし |
入出力ポート | TYPE-C(充電および外部オプション接続用) MicroHDMI MicroSDカードスロット |
延長コードの長さ | 90cm |
ディスプレイ | 1.3インチ/ IPS / 240 * 240 |
プロセッサー | V39M |
Wi-Fi | 2.4GHz、帯域幅:20MHz |
バッテリー | 容量:875mAh(取り外し不可能な内蔵充電式バッテリー、USB Cポートから直接充電) カテゴリー:リチウム電池 電力:6.738Wh 電圧:7.7V 動作温度:0°-40° バッテリー持ち時間:80分(1080 30fps)、160分(4K 30fps) 充電時間:1.2h(5V2A充電器付き) |
ジンバル可動範囲 | 傾き:-95°から+ 50° ロール:±45° パン:-220°から+ 40° |
SDカード | MicroSDカード UHS-ⅠSpeedGrade3(U3)定格のmicroSDカードが別途必要 |
4K60fpsにも対応しているので高画質で動画を作成したい方にとっても申し分ないスペックです。
外観と付属品
それでは外観をチェックしていきます。白を基調とした清潔感のあるパッケージ。
オープン!!クイックスタートガイドとご対面!日本向け商品はちゃんと日本語化される模様です。
本体とご対面!さっそく取り出してみます!
内容物は最初から色々入っています。
- Feiyu Pocket 2S 本体
- リール(本体に取り付け済み)
- ハンドホルダー
- 1/4インチネジ穴付きマグネティックベース
- リストバンド 2本(長いのと短いの1本ずつ合計2本)
- USB-Cケーブル
- キャリングポーチ
- マグネティックベース用両面テープ 2つ
- 取り扱い説明書
カメラ部やハンド部を体やヘルメットなどに固定するための付属品が充実しているので、買ってすぐにいろんな撮影が開始できます。
続いて本体をじっくり見ていきます。
本体は一般的なカメラ付きジンバルを立てに長くしたような形状。カメラと本体が90cmのケーブルで繋がっていて、そのケーブルを巻きつけておくためのリールが本体上部に取り付けられています。
リールの台座とカメラ部はマグネットで付いているだけなので簡単に取り外し可能。取り外したカメラ部はマグネットやベルトを使って様々な場所に取り付けることができ、撮影の幅を拡げることができます。
本体の左側面にはUSB-CポートとMicroSDカードスロットがあります。USB-Cポートは充電だけでなく別売りの外部マイクの入力端子やコントロールオプションなどを接続するためにも使用します。
本体右側面には電源ポタンとMicroHDMI端子があります。電源ボタンの右隣にあるのはプレビュー時に使用するスピーカー穴。
HDMIを接続すると、録画中の映像をモニターで確認することができました。現時点(2021年8月15日)では収録した映像を再生する際のモニター出力はできませんでした。
本体背面はなにもなくフラットな形状。実はここにもマグネットが仕込んであり、カメラ部だけでなく本体側も金属面にピタッとくっつけることができます。
本体底面には三脚穴はありません。
1.3インチのディスプレイはタッチパネルになっていて、本体の設定変更などは基本的にタッチで操作します。
下のジョイスティックは録画中のカメラを操作したり、押し込むことでジンバルのモード変更やカメラの向きを180°回転させてセルフィーモードに切り替える際に使用します。一番下のボタンが録画の開始と停止です。
カメラ部は3軸ジンバルと一体型で、滑らかな映像を撮影可能です。
ジンバルの土台部分はマグネットになっていてこのまま車のボディーに取り付けることができます。
こちらは付属品のマグネティックベース。一般的な三脚に採用されている1/4インチネジ穴があるのでミニ三脚に取り付けできます。また付属の両面テープでこの台座を貼り付けておけば、カメラ部をいつでもマグネットで取り付けできます。
三脚に取り付ける場合はまずは台座を三脚に固定。
その上にマグネットでカメラを取り付ける格好です。
自撮り棒の先にカメラを取り付けても面白い映像が撮影できそう!
こちらは本体を固定するためのホルダー。ここに本体を固定し、台座部分にベルトを通して腕などに固定できます。
ロードバイクのヘルメットにカメラを取り付け、腕に本体を固定する場合はこのようなセットアップになります。
ジンバルが付いているので、通常のアクションカムよりも滑らかな映像が撮影できます。
キャリングケースはハードケースではなくソフトケース。若干ジンバルに負担がかからないか心配ではあります。
重さと大きさ
大きさはこの状態で約17cm。一般的なカメラ付きジンバルと比較するとリールがある分長いです。
重さは実測値で186.2g。これで4K60fpsの映像を撮影できるなんてすごいです。
Feiyu Pocket 2S の特徴
カメラを取り外していろんな場所に取り付けて撮影できる
今まではこのように手持ちで撮影する方法のみでしたが…。
金属面であればカメラも本体も自由な場所に取りけ可能なので、この状態でモーションラプスを撮影したり…
ロードバイクのヘルメットに固定して普通のアクションカムでは撮影できないような滑らかなアクティビティ映像を録画することも可能。
まさに撮影の幅を一気に広げてくれる新たなガジェットですね!
最大で4K 60fpsで撮影可能
最大で4K60fpsでの撮影に対応しています。
ジンバルの働きもあり非常に滑らかな映像を撮影することができます。
高解像度でもブレブレの映像だと美しさ半減ですもんね。
アプリと連携すればオブジェクトトラッキングやモーションコントロールも可能
スマホアプリ「Feiyu Cam」とWi-Fi経由で接続すれば指定した物体を自動で追いかけて撮影してくれる「オブジェクトトラッキング」や、スマホの向きを動かしてカメラを操作する「モーションコントロール」が可能となります。
Feiyu Cam
桂林飞宇科技股份有限公司無料posted withアプリーチ
アカウントを作成してログイン後、『Feiyu Pocket 2S』にWi-Fi接続してアプリでデバイスを指定して接続します。
接続が完了すれば、スマホ画面でプレビューしたり仮想ジョイスティックでカメラを動かすこともできます。
スマホから設定値を変更したりモードを切り替えたりできるので、本格的に撮影したいときはカメラとスマホを固定するオプションを導入すると使いやすくなります。
もちろん横向きにも対応。ジョイスティックが少し操作しにくくなりますが、プレビュー映像は見やすくなるので録画中にちゃんと被写体が画角に収まっているか確認しやすくなります。
オブジェクトトラッキングを使いたいときは、画面をタップして対象物をグリーンの枠で囲むと自動的に物体を認識し、勝手に追いかけてくれます。
被写体がフレームアウトすることなく撮影できて便利!
オブジェクトトラッキングの動きは紹介動画のサンプル映像の最後の部分でもご紹介していますので是非チェックしてみてください。
Feiyu Pocket 2S で撮影した映像
それでは実際に『Feiyu Pocket 2S』で撮影した映像をご覧ください。
手持ちで撮影
手持ちで撮影したときの映像がこちら。初代「Feiyu Pocket」は発売当初ロール方向のブレが酷かったみたいですが、この『Feiyu Pocket 2S』ではほぼブレなく撮影できています。
非常に滑らか!
車載して撮影
『Feiyu Pocket 2S』の特徴を活かした撮影方法の一つが車載映像。
サーキットなどの車載映像や、バイクだと体に取り付けて公道を走ることも可能です。
今までも手ブレ補正付きアクションカメラで同じような撮影は可能でしたが、ジンバルだと細かい車体の傾きの影響を受けないので更に滑らかな映像が撮影できます。
カメラを自動車の車体に取り付けて公道を走行するのは突起物規制の対象になる恐れがあるのでご注意ください。
- サンプル撮影のため公道ではない場所で撮影しています。
参考情報
画角は超広角、広角、広角なしの3種類
『Feiyu Pocket 2S』は画角が3種類設定できます。
- 超広角
- 広角
- 広角なし
この3つです。
それぞれの違いを車載映像と手持ちで小さなトンネルをくぐったときの映像で比較してみました。
まずは車載映像。超広角だと車のボンネットだけでなく屋根やフロントウィンドウまで見えています。広角でボンネットが映り込む程度。広角なしだとボンネットの先端部分が見える程度。
超広角は画角がかなり広いですが、建物に歪みが発生していることがわかります。
普段使いは「広角」くらいが画角がある程度広くて歪みが少ない映像が撮れるので良いかもしれません。
続いて手持ちで緑のアーチをくぐってみたときの画角。同じ位置で撮影していますがトンネル出口の大きさが違うのがおわかりいただけるかと思います。
まとめ
本記事では『Feiyu Pocket 2S』をレビューしました。
カメラと本体が分離することで今までになかったアングルからの滑らかな撮影が楽しめる、全く新しいカメラ付きジンバルです。
車やバイクとの相性が特に良いカメラだと感じました。
VlogのBロール用カメラとしてもかなり使えそうです。
『Feiyu Pocket 2S』の特徴まとめ
- カメラ部分が分離して様々な部分に取り付け可能
- 最大4K60fpsの滑らかな映像が撮影できる
- 130°の超広角レンズ採用で画角が広い
- 最大4倍までのデジタルズームに対応
- 4Kで2倍、FHDで4倍のスローモーション撮影に対応
- タイプラプスやモーションラプス撮影も可能
- スマホとWi-Fi接続しアプリと連携して撮影することも可能
- オプションを付けることで外部マイクも使用可能
- HDMI出力に対応
しばらく使ってみて感じたメリット・デメリット
以上、はしかん(@hashikan3)がお伝えしました。
動画レビュー
コメント